サンタアニタトロフィー(S3)を制し、6つ目の重賞を獲得したランリョウオー
「サンタアニタトロフィー・S3」(16日、大井)
実力馬がここで復活だ。7番人気の低評価に反発した
ランリョウオーが好位から4角先頭。1年半ぶりの白星を重賞6勝目で決めて「第36回テレ玉杯オーバルスプリント・Jpn3」(9月23日・浦和)、「第72回日本テレビ盃・Jpn2」(10月1日・船橋)への優先出走権もゲットした。出遅れを挽回した吉原寛騎乗の3番人気
ゴールドレガシーは猛追及ばず2着。3着には兵庫・吉村智騎乗の4番人気
ライラボンドが入った。
3番手からうなるような手応えで4角先頭に立った
ランリョウオー。出遅れた
ゴールドレガシーが外から猛然と追いかけて来るのを見ると、鞍上の叱咤(しった)にもうひと伸び。最後は1馬身4分の3差。1年半ぶりの勝利を5年連続の重賞Vで飾った。
ゴールの瞬間、左手で相棒の肩口と首筋を軽く叩いて労をねぎらった本橋孝は感無量。うっすら目元に光るモノを浮かべ「思い入れのある馬で思い入れのあるレースを勝ててうれしい。最近は成績がいまひとつだったけど、厩舎の方がいろいろ考えて仕上げてくれて」と感謝を口にした。コンビで11勝目は自身にとって
セイントメモリーで連覇(2013、14年)した舞台。「
セイントメモリーが勝たせてくれたかな」とほほ笑んだ。
最近は順調さを欠く状況。今回も3カ月ぶりの実戦に7番人気と評価は急落。厩舎の大将格の復活に「中間使う予定もあったけど、回復し切れなかった。間隔を空けて良かった」と小久保師も喜ぶ。次はテレ玉杯オーバルスプリントを視野に調整される。六つのタイトルは2600メートルからマイルまでとバラエティーに富んだ個性派。7歳の夏になってもキラリと存在感を示した。「まだまだ頑張れる馬」。トレーナーは力強くうなずいた。