「CBC賞・G3」(10日、中京)
今年の函館スプリントSは、1分6秒6のコースレコードを記録する高速時計の決着となった。そのなかで逃げて4着と見せ場をつくったのが、初芝だった
インビンシブルパパ(牡4歳、美浦・伊藤大)だ。芝の重賞でも通用する力を示した一戦となったが、この路線変更は世界的名手の進言があったことで実現した。
管理する伊藤大師が明かす。「2走前の中山でモレイラがレース後に、『もし僕が次に乗れるなら芝のレースで乗りたい』と言っていました」。もともと芝デビューを予定しており、指揮官も芝適性は感じていた。ただ、脚元の弱さやダートで好走していたこともあり、芝路線へかじを切れなかった。
それが4歳になって脚元の状態が良くなり、ちょうどそのタイミングで名手のひと言があった。「あの言葉が最終的に背中を押す形になりました」。指揮官とモレイラの見立て通り、芝でも力を発揮した。
今回に向けては「スムーズに走れる左回りにこだわってここへの参戦を決めた。ハンデ57キロは見込まれたけど、左回りのプラス
アルファはあります」と力を込める。快速馬が挑む2戦目の芝重賞。陣営のムードは高まっている。(デイリースポーツ・小林正明)