札幌記念2025に出走予定のハヤテノフクノスケ(今年3月撮影、ユーザー提供:やし○さん)
今度こそ戴冠なるか。青森産馬の
ハヤテノフクノスケ(牡4、栗東・中村直也厩舎)が、札幌記念(3歳上・GII・芝2000m)で重賞初制覇を狙う。
ハヤテノフクノスケは父
ウインバリアシオン、母サクラインスパイア、母の父シンボリクリスエスの血統。生産者は青森県のワールド
ファーム。5代母は名繁殖牝馬の
スワンズウッドグローヴなので、古くは88年の日本ダービー覇者のサクラチヨノオーや同年の朝日杯3歳Sを制したサクラホクトオー、近年の活躍馬でいえば
サクラトゥジュールや
ラッキードリームと同じ牝系の出身となる。
ここまで13戦4勝。24年の京成杯では
ダノンデサイルから0秒2差の4着に健闘。同じく菊花賞では勝負所でスムーズさを欠くシーンがありながら、15番人気の低評価を覆して8着に食い込んだ。その後は放牧を挟み、4走前の鶴舞特別を4馬身差、3走前の阪神競馬場
リニューアルオープン記念を5馬身差で圧勝。前々走の天皇賞(春)はGIの壁に跳ね返されて11着に大敗したものの、前走の函館記念では2着に奮闘した。ハーツクライの系統らしく、古馬になって力を付けていることは間違いない。
近年、青森産馬の活躍はめっきり減った。JRAのGI制覇は01年の阪神JFの
タムロチェリーが最後。地方では
キョウエイギア、
サルサディオーネなどがビッグレースを制しているものの、中央では北海道組に圧倒されている。ここで「期待の星」
ハヤテノフクノスケが20年のダイヤモンドSの
ミライヘノツバサ以来、青森産として5年半ぶりのJRA重賞制覇となるか。故郷を喜ばせるタイトル奪取を期待したい。