中京記念に出走予定のエルトンバローズ(撮影:稲葉訓也)
これまでより3週間ほど時期が後ろに移る中京記念。ハンデ戦から別定戦になり、より有力馬がエントリーしやすくなったと言えるだろう。サマーマイルシリーズでも2戦目から3戦目に移ったが、意味合いとしては大きく変わらないだろう。過去のデータで、この開催週変更が影響を及ぼしにくいものを中心に分析したい。
1.充実期を迎える5歳馬が好成績
過去の10回のデータで、5歳馬が[7-8-4-39]で複勝率32.8%と非常に高い数値を記録している。出走数も最多で、レースの中心を担っていることがわかる。さらに単勝回収率379%、複勝回収率151%と妙味も十分。一方で、7歳以上の馬は[0-0-0-28]と一頭も馬券に絡んでおらず、年齢による明暗がはっきりと分かれている。心身ともに充実期を迎える5歳馬を重視すべきだろう。
2.前走GIIを使った馬の信頼度が高い
前走のクラス別成績を見ると、GII組が[1-1-2-8]で複勝率33.3%と、GI組の29.0%やGIII組の9.7%を上回る好成績を残している。適度なレース間隔で、かつハイレベルなメンバーと戦ってきた経験が、このタフな中京記念で活きる傾向にあるようだ。GIII組からの臨戦馬は複勝率が1桁台と苦戦しており、格上のレースで揉まれてきた馬を中心に考えるのが
セオリーと言える。
3.差し馬が有利
前走の4コーナー通過順位に注目すると、前走の4角を10番手以下で通過した馬が[2-5-5-36]で複勝率25.0%、回収率も単勝で350%、複勝で136%と優秀。逆に2〜4番手の好位で運んだ馬は[3-1-2-45]で複勝率11.8%と、馬券には絡んでいるものの率としては悪い。中団以降から脚を使える馬に注目したい。
エルトンバローズは、5歳馬という最も信頼できる年齢データに合致。前走はGIのマイルCSで2着と好走しており、GII組を上回る格を持つ。約9カ月の休養明けとなるが、休み明けでも動けるタイプで問題なさそう。ここは中心視したい。