キーンランドC2025に出走予定のカルプスペルシュ(撮影:山中博喜)
シュヴァルグラン産駒の
カルプスペルシュ(牝3、栗東・石坂公一厩舎)が、キーンランドカップ(3歳上・GIII・芝1200m)で重賞初制覇を狙う。
カルプスペルシュは父
シュヴァルグラン、母パロネラ、母の父
ロードカナロアの血統。父は「大魔神」こと佐々木主浩オーナーの所有馬で、17年の
ジャパンCの勝ち馬。一方の母は未勝利だが、祖母モシーンは豪州でG1を4勝した名牝。伯母の
プリモシーンは18年のフェアリーS、関屋記念、20年の東京新聞杯と重賞を3勝している。馬名の意味由来は「スイカのぬいぐるみ(トルコ語)」。23年のセレクトセール1歳で4000万円(税抜)で取引された。
ここまで10戦4勝。昨夏の函館でデビュー勝ち。その後は勝ち切れないレースが続いたが、今夏の北海道シリーズで覚醒した。函館で1勝クラスと2勝クラスを連勝すると、舞台が札幌に移った前走で3勝クラスも突破。破竹の3連勝でオープンに駆け上がってきた。今回は24年のファンタジーS以来3回目の重賞参戦。それだけに
チャレンジャーの立場だが、洋芝は5戦4勝と滅法得意なのでチャンスはあるはずだ。
シュヴァルグラン産駒はこれまで5回JRA重賞に挑戦。24年の函館2歳Sの
カルプスペルシュと神戸新聞杯の
メリオーレムの5着が最高着順となっている。中長距離を主戦場とした父とは似ても似つかない
カルプスペルシュが、重賞を制して孝行娘となれるか。その走りから目が離せない。