摂津盃を制覇したナムラタタと関係者(撮影・中山伸治)
「摂津盃」(15日、園田)
9番人気の
ナムラタタが後方待機から直線で大外を強襲して重賞初制覇を成し遂げた。2着は先に仕掛けた3番人気の
エイシンレジュームが最終4角先頭で粘り込み、3着には5番人気のフラフが好位追走から続いた。伏兵の台頭で3連単71万7390円の大波乱となった。
上がり最速で突き抜けた
ナムラタタが波乱を起こしたが、陣営にとって思惑通りのレースになった。「スタッフが頑張って仕上げてくれた。末脚を生かしたレースできたし、さすが吉村騎手」と石橋満師。厩舎として2022年のぎふ清流カップ(笠松)以来3年ぶりの重賞V2は、地元・兵庫での重賞初勝利だ。
ウインドケーヴが逃げて、1番人気の
ヴィーリヤは2番手で追走。
ナムラタタは11番手からレースを進めた。「落ち着いた返し馬で、この感じならやれると思った。位置を取りに行くとハミをかんで進まないので、脚をためた方がいい。前半を
リラックスさせて、向正面で光の道筋が見えた」と吉村智。そこからスパートして最終4角で外へ持ち出すと、末脚が一気にはじけた。
9回目の重賞挑戦で初タイトルを獲得した
ナムラタタ。「次走は未定だが、今回の距離を勝って選択肢は広がった」と石橋満師。通算8勝のうち5勝が1400メートルだが、重賞初Vは1700メートルの中距離。新境地を開いて、重賞連勝への可能性を膨らませた。