SNSで人気を博した姉の背中を追いかけるアーレムアレス(撮影・西岡正)
「札幌2歳S・G3」(7日、中山)
姉から弟へ-。また新たなストーリーが始まる。鮮やかに新馬戦を制した
アーレムアレス。“あーちゃん”の愛称でSNSでも人気を博した
アーテルアストレアの半弟だ。
姉を担当し、
アーレムアレスのことを“あっくん”と呼ぶ酒井助手は「もともと扱いやすくて、順調に調整できるのが強み。少しずつ良くなっているのがわかります。よく食べて、よく寝て。体もだけど、メンタルの成長が大きい」と前走後の変化を強調する。ダート重賞を3勝し4月に繁殖入りした姉と、その姿をダブらせ「ブラシをかけてあげている時、洗ってあげる時は“似てるなぁ”って思う。引退前のアーテルと今のアーレムの
シルエットが似ているんです。いい体をしています」と目尻を下げた。
新馬戦はスローでも折り合い、ラスト1Fは11秒3とはじけた。菱田も「お姉ちゃんも常歩(なみあし)からからいい馬だったけど、それが似ていて。レースの内容もよかった」と高く評価。火曜朝は札幌ダートを軽めに1周し、「またがった瞬間からやっぱりいい馬だなと思いました。ストレスも感じていないし、間隔があいて緩んだというのもない。雰囲気が良くて集中力も増している。レースへ向けて、また一段良くなった感覚もあります」とうなずいた。
ソダシや
ジオグリフなどが、この2歳重賞を
ステップにG1馬へと輝いた。夢を乗せて、その血を紡ぐ。