JRAが馬券を発売する仏G1「第104回凱旋門賞」は2日、出走馬の枠順と騎手が確定した。日本から参戦する3頭のゲート番は
アロヒアリイが4番、
ビザンチンドリームは15番、
クロワデュノールは17番に決定。ブックメーカー各社で1番人気を争うアイルランドの
ミニーホークは1番ゲートに入った。12万ユーロ(約2080万円)の追加登録料を払って参戦する3歳牝馬が日本勢にとって脅威の存在となる。管理するエイダン・オブライエン師(55)は凱旋門賞3勝目を狙う。
アイルランドの名門A・オブライエン厩舎が悲願に挑む日本馬3頭にとって強敵となる。2頭出しのうち注目はG1・3連勝中の3歳牝馬
ミニーホークだ。ブックメーカーでもアヴァンチュールと並ぶ1番人気に支持されるほど。凱旋門賞に登録していなかったが、1日の追加登録を行ってゲートインを決めた。高額な追加登録料12万ユーロ(約2080万円)を支払っての参戦は手応えがあるからこそだ。
近年では11年
デインドリーム、13年
トレヴ、15年
ゴールデンホーン、17年
エネイブル、そして昨年の
ブルーストッキングが追加登録で凱旋門賞を制した。
ミニーホークもその再現を狙える逸材だ。キャリア6戦で5勝、2着1回の成績。英愛オークスに続き、前走のヨークシャーオークスも制した。フランスギャロ主催の記者会見でオブライエン師は「ゆっくりと確実に成長しています。スタミナが十分な牝馬で速い
スピードも持っている。うまく対処してくれることを願っています」と期待を寄せた。
主戦のムーアが負傷中のため、凱旋門賞2勝の
スミヨンと初コンビ。大一番に向けて、先週末には調教でコンタクトを取っている。「クリストフ(
スミヨン)が乗るのは初めてでしたが、彼もとても満足しているようでしたよ」と明かした。この日の枠順抽選で決まったゲートは1番。鞍上が
ザルカヴァで制した08年と同じ最内枠からVへ導く。
オブライエン師は凱旋門賞に初挑戦した99年(チンギスハーン14着)から26回のうち23回で管理馬を出走させ、07年のディラントーマスで初勝利。
シャンティイ開催だった16年には
ファウンドで2勝目を挙げ、レース史上初の1〜3着を独占した。「毎年、勝つために最高の馬を連れて来るよう努めています。非常に権威のあるレースであり、勝つのは難しい。レース中に多くのことがうまくいく必要があります」と気を引き締めて大一番に臨む。
厩舎からは昨年の3着馬
ロスアンゼルスもスタンバイ。指揮官は「昨年、彼は戦術が理想的ではなかったけど、非常にいいパフォーマンスだった。より成熟しており、とてもいい状態」と満足げに送り出す。強力2頭出しで日本馬の前に立ちはだかる。