本記事ではnetkeibaオリジナルAIが推奨する本命候補3頭を特筆すべき過去の傾向とともにご紹介します。
今週の重賞競走は土曜日にサウジアラビアRC(GIII)、日曜日にアイルランドT(GII)、月曜日にスワンステークス(GII)が行われます。その中から京都競馬場で行われるスワンSを取り上げます。まずは過去の傾向から。
過去10年で京都芝1400mが舞台となったスワンSは8レース。この8レースを見ると前走初角10番手以内の馬が6勝2着6回3着7回、11番手以下の馬が2勝2着2回3着1回となっています。この8レースはすべて京都芝外回りのAコースが使用されています。外回りのAコースは直線距離が403.7mと長くなっていますが、意外とテンから後ろに構える馬は不振ということが分かります。
前走初角11番手以下で馬券に絡んだ5頭の内、4頭がスワンSで3枠以内に入っていました。内枠は道中で距離のロスが抑えられますし、余力を残した状態で直線を迎えられることがこのような要因になっているのかもしれません。ちなみに、4枠以降で好走したのは18年
モズアスコット。本馬は前走で安田記念(GI)を勝利。GIを勝てるほどの能力があれば、外目の枠でも地力の違いで好走する可能性があることは覚えておきたいところです。
今年のスワンSも京都芝外回りでAコースが使用されます。先週に行われた京都の芝レースを見ても逃げや先行した馬が上位に来るケースが目立っていましたし、過去の傾向を踏まえると、今年もある程度の位置から競馬ができるタイプの方が好走する確率は高いのではないでしょうか。
それでは早速ですが、今週のスワンSでAIから導き出された月曜日時点での本命候補3頭をご紹介します。
◆近走の敗戦から巻き返しに燃える本命候補
ランスオブカオス 前走のNHKマイルC(GI)は好スタートから行く馬を行かせて内目の4番手あたり追走。直線も前がガラッと開いてスムーズに追い出すことができていましたが、残り200mあたりで脚色が鈍って5着。ただ、結果的に差し馬が上位に来る展開でしたし、その流れの中で先団から粘り込んだ点は評価できる内容だったと言えるのではないでしょうか。
昨年の朝日杯FS(GI)でも展開不向きながら差し込んで3着と好走していますし、マイル前後の距離では世代トップクラスの実力がある馬。今回は初の古馬相手になりますが、年長馬とは斤量差がありますし、能力通りに走れば十分に通用するはずです。
アサカラキング デビュー当初は中距離に使われていた本馬ですが、マイル以下の距離にシフト
チェンジしてから頭角を現しています。特に芝1400mの重賞では24年、25年の阪急杯(GIII)で2着と連対を確保。まだ重賞勝ちの実績はありませんが、芝1400mの重賞ならば侮れない存在と言えます。
近2走は9着、11着と結果を残せていません。しかし、前走の京王杯SC(GII)での9着はスローの逃げには持ち込めましたが、上がり勝負になって切れ負けした印象。鞍上がテン乗りだったことで特徴を把握し切れていなかったのかもしれません。2走前のダービー卿CT(GIII)での11着はレース後に緩い馬場と距離を敗因に挙げていましたので参考外と言えます。今回は実績のある距離での一戦ですし、すんなりとハナを切れる形になれば浮上の余地もありそうです。
ソーダズリング 今回の舞台となる京都芝1400mでは3戦1勝3着1回。24年の京都牝馬S(GIII)で重賞初制覇を達成し、今年の阪急杯でも3着と好走。4走前の阪神C(GII)では6着に敗れていますが、この時は約9か月ぶりの出走で休み明けが影響した可能性があります。京都芝1400mで力通りに走れば大崩れしていないことから、この条件に高い適性があると考えられます。
近2走は結果を残せていませんが、前走の17着は牝馬の一線級が揃ったヴィクトリアマイル(GI)で大敗も仕方ない面があります。2走前の阪神牝馬S(GII)での6着は極端な上がり勝負になってしまい展開不向きと敗因ははっきりとしています。今回は得意の舞台ですし、力を出し切れる流れになればガラリ一変も期待できそうです。
今回は以上となりますが、枠順確定後の週末版では枠番や調教時計、天候などが加味されます。現時点で浮上しなかった馬が急上昇する事もありますので、そちらも楽しみにお待ちください!