秋競馬、真っ盛り。2歳重賞も熱を帯びてくる。注目の2歳馬を紹介する「Road to 2026」は東京土曜メイン「第11回サウジアラビアRC」にスタンバイする
ゾロアストロを取り上げる。東京新馬戦は2着だったが、2戦目の新潟未勝利戦を3F32秒9の強烈な切れで断然人気に応えた。父
モーリスが15年に安田記念を制した東京マイルで初重賞を飾って、G1舞台に名乗りを上げる。
どれほどの搭載エンジンを積んでいるのか?良血
ゾロアストロの凄さは2日の1週前追いにも出ていた。先輩2頭の真ん中に入り、ひるむどころか
スピードと
パワーで圧倒する勢い。Wコース強めで6F83秒0〜1F11秒2、軽く仕掛けただけで強烈に伸び切った。
宮田師は「予定通りにしっかり負荷をかけられました。新馬の前からそうですけど、相変わらず大人びた馬です。牧場さんから“ちょっと
テンション上がってきているよ”と聞いていたのですが、こちら(美浦)で扱う分には人の方を向いて普段から行動できていますし、操縦性も凄く高いです」と目を細めている。
6月東京新馬戦は出負けが響き2着だったが、前走の新潟未勝利戦は単勝1・1倍に応えて完勝だった。スタートを決めて楽に2番手を奪った。メンバー最速上がり3F32秒9と極上の切れ。逃げ粘る
ジーネキングを悠々と抜き去った。鞍上のルメールが「長くいい脚を使ってくれました。まだ伸びしろがあります。これからが楽しみ」と絶賛した。負かした2着
ジーネキングが札幌2歳Sで2着に頑張ったことで、その価値は一段と上がった。
父
モーリスは15年香港マイル、16年香港カップなどG16勝。祖母ナイトマジックは独オークス、バーデン大賞を制した名牝だ。父、母系ともに筋の通った良血。指揮官は「
モーリス産駒ですけど、そのあたりの
テンションは我慢できていて、相変わらず素晴らしいです。どこまで奥があるのかな…といった感じ。新馬の前に比べると、体に幅が出ています。改めて、東京マイルでどんな競馬ができるか楽しみです」と期待を込めた。新馬で2着に敗れた4カ月ぶりの東京マイル。父
モーリスが15年安田記念を制した思い出の舞台で初重賞が獲れれば、息子にもG1への道が開けてくる。