【ジャパンダートクラシックレース後コメント】ナルカミ戸崎圭太騎手ら

2025年10月09日 10:30

ナルカミ(c)netkeiba、撮影:高橋正和

 10月8日(水)、大井競馬場(晴・良)で、ダート3歳三冠の最終戦、第27回ジャパンダートクラシック(ダート2000m、出走16頭)が行われ、JRAのナルカミがスタートを決めて先手を奪い、最後も突き離して逃げ切り勝ち。4連勝で三冠最終戦を制した。勝ちタイムは2分03秒7。

 3歳ダート三冠がかかったナチュラルライズは徐々に追い上げる競馬となり、最後は差を詰められず3馬身差の2着に敗れた。中団前から運んだルクソールカフェが3着。4着ハグ、5着クレーキングと上位5頭は全てJRA勢が入った。

 勝ったナルカミは父サンダースノー、母オムニプレゼンス(母の父ディープインパクト)の3歳牡馬。JRA美浦・田中博康調教師の管理馬。鞍上はJRAの戸崎圭太騎手。JRA・地方を通算した成績は6戦5勝、前走の不来方賞に続き、重賞は2連勝となった。

レース後のコメント

1着 ナルカミ(戸崎圭太騎手)
「ゲートを出たら、自ずと行けると思っていたので、その作戦をとりました。まだ揉まれる競馬をしたことがなかったので、砂をかぶることなどは極力避けたいと思っていました。前走よりも馬が良くなってきており、リラックスして良い感じに走ってくれました。抜群の手応えで直線を迎えたので、最後まで押し切れるのではないかと思っていました。

(戸崎騎手は大井の重賞制覇は5年ぶり)この場でインタビューも初めてだったので、あたふたしましたけど、次は慣れて来れるのではないかと思います。去年は2着に敗れてしまいましたが、3歳ダート界が盛り上がってきている中で今年は勝つことができて良かったと思います。

 応援ありがとうございます。今日のレースは僕自身すごく楽しみにしており、馬も期待に応えてくれました。強い内容だったので、今後の走りにも期待したいですし、またさらに応援してほしいなと思っています。」

(田中博康調教師)
「とても良いメンバーがそろった中で、どのぐらいやれるのかなと思っていましたけど、とても強い競馬をお見せできてホッとしています。(レースは)まだしっかり見られていないのですが、良いスタートを切れて、この馬のリズム、それがあの位置だったということで、特にハナを絶対に主張するという作戦ではなかったですが、結果的にあの位置になりました。しっかりジョッキーとも呼吸が合って、この馬の最高のパフォーマンスをお見せできた結果かなと思います。スムーズに行けば、このメンバーでもやれるかなという自信はあったので、4コーナーを回ってあの手応えで来た段階で、だいたい大丈夫ではないかなとは思っていました。

 この馬の一つの課題である精神的な部分で、このナイターで大井のパドックから馬場に向かうまでの導線が、少しこの馬にとっては嫌なところもあったので、少し心配していましたが、堂々としていましたし、比較的穏やかに返し馬にも下りられました。全体を通してよく我慢できたかなと思います。特別なことはしていませんが、この馬は左右のバランスがとても悪いので、そういったところのケアですね。右回りに変わることはプラスだと絶対の自信を持っていたので、そこを磨くというか、この2000mをJpnIで走り切るだけのものを作っていくということで、よく頑張ってくれたかなと思います。

 数多く良い馬をやらせていただいてもらっていますが、その中でも特別に心肺機能が高い馬で、そういったところで距離も保ちますし、精神的な昂りが良い方に出せるように厩舎一丸となって取り組みました。それがパフォーマンスにつながっていますし、なるべくこの馬の気性の危うさというのをマイナスの方に出さないように行ければ期待できるとは思っています。

 これだけ強いパフォーマンスを見せられたので、(次も)GIという舞台になるのは間違いないとは思いますが、プランはいくつかありますが、オーナーサイドとしっかり相談した中で、そのプラン通りに行けたら良いなと思います。今日は三冠もかかった非常に興味深い、面白いレースだったと思いますが、ナルカミが勝つことができて、とても大勢のお客さんの前で強いパフォーマンスをお見せできて、私たち厩舎としてはすごく満足しています。」

2着 ナチュラルライズ(横山武史騎手)
「よく頑張ってくれました。いつも難しいところがありますが、この馬を見て下さっている方には分かると思いますが、いつもと比べて折り合いはついていました。モタれるところはありましたが、最後も頑張っています。勝った馬が強かったの一言です。まだ成長途上ですし、これからも暖かく見守っていただければと思います。」

3着 ルクソールカフェ(佐々木大輔騎手)
「返し馬から右の張りが顕著に出ていました。調教師とも話していましたが、右から左に手前を替えるのが得意ではありません。僕が、レースの中で体の使い方をもっと修正してあげるべきでした。1コーナーの手前で、手前を替える仕草は見せていましたが、他の馬の勢いやキックバックなど外的な要因で手前を替えていました。人がしっかりとサポートして競馬を組み立てるべきでした。」

4着 ハグ(川田将雅騎手)
「このメンバー相手に精一杯の走りで4着まで来てくれました。」

5着 クレーキング(C.ルメール騎手)
「良いポジションを取れましたが、向正面で忙しくなり、ずっと一杯一杯でした。3、4コーナーで少し我慢してくれて、また伸びるかなと思いましたが、加速できませんでした。ずっと同じような走りで、切れ味がなかったです。」

7着 ナイトオブファイア(矢野貴之騎手)
「残念でした。雰囲気は良かったのですが、周りのレベルの高さに怯んでしまった感じです。外々を回る展開できつかったです。内々で我慢できたら違ったと思います。これからの馬ですし、上位2頭は強いですね。」

9着 アドマイヤデイトナ(坂井瑠星騎手)
「勝負どころで余裕がありませんでした。」

10着 ソルジャーフィルド(小野楓馬騎手)
「勝つならあの位置にいないといけないと思いましたが、どんどん突き離されてしまいました。出るからには勝ちに行く競馬をしたいと思っていましたが、ここまで連れてきてくれた関係者に感謝したいです。自分がやりたいことはできました。自分も、馬も、この経験から次に生かせれば良いですね。」

(取材:米田元気)

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