外から突っ込んでくるオフトレイル(中央)=撮影・石湯恒介
「スワンS・G2」(13日、京都)
5番人気の
オフトレイルが鮮やかに差し切って重賞2勝目。ダッシュがつかず後方からの競馬となったが、最後の直線で馬群を突き抜けた。1分18秒9はコースレコード。2着には12番人気の
ワイドラトゥール、3着には4番人気の
ランスオブカオスが入り、3連単は16万円超えの高配当となった。1番人気の
ワールズエンドは8着だった。
まさに豪脚一閃(いっせん)-。
オフトレイルがゴール前で馬群の間を一気に突き抜けた。
前走の関屋記念(首差2着)で初コンビを組んだ菅原明は「新潟の重賞で悔しい思いをして、いい結果を出したいと思っていました。VTRで見た追い切りの動きも良かったし、関係者の方たちに感謝の気持ちでいっぱいです」とホッとした表情を浮かべた。
勝ちっぷりは鮮やかだったが、あおるような発馬で出遅れて序盤は後方のポジションからの追走となった。「当初の予定とは違った。前の馬に離されずに行きたかったのですが…。どうしようかなと思っていました」。だが、そんな不安も相棒の高い能力が消し去った。しびれるような手応えで直線へ入り、
ゴーサインとともに上がり3F33秒2の豪脚を繰り出して決着をつけた。
この春は高松宮記念に挑み14着に敗れたが、ス
プリントのトップクラスとの戦いで貴重なキャリアを積んだ。3歳時のラジオNIKKEI賞以来となる2度目の重賞V。吉村師は「1200メートルの経験が生きてきた感じですね。体重も増えているし、筋肉の付き方も変わってきた」と成長ぶりに目を細めた。
次走についてトレーナーは「状態を確認してから」と前置きして、優先出走権を得たマイルCS(11月23日・京都)への出走を示唆。進化を続ける外国産馬が、
ビッグタイトル奪取を目指す。