◆第30回秋華賞・G1(10月19日、京都・芝2000メートル)
牝馬3冠最終戦の第30回秋華賞・G1(19日、京都)で、クラシックホース2頭が2冠を目指す。樫の女王
カムニャックは前哨戦のローズSを快勝。友道康夫調教師(62)=栗東=は現役単独最多のJRA・G124勝目に向け、順調に調整を進めている。桜花賞馬
エンブロイダリーはオークスで9着に敗れたが、直行のローテーションで巻き返しを狙う。
桜花賞馬の巻き返しへ、名手が自信をのぞかせた。
エンブロイダリーの1週前追い切りだった9日、美浦に駆けつけ手綱を執ったルメールは「すごくいい感じだったし、うれしいよ」とWコースでラスト1ハロン11秒3(6ハロン84秒1)の鋭い伸びに破顔一笑。「コントロールがオークス前より良かった。コンディションがいい」と軽やかな口ぶりだった。
オークスはレース前からイレ込み、道中も力みを見せて9着。「(この馬にとっては)スローなペースできつかった。息が入ったところでみんな伸びて、タイミングも良くなかったね」と振り返る。だからこそ、課題の折り合い面に進境が見える内容に笑顔がはじけた。
鞍上は17年に
ディアドラ、18年に牝馬3冠の
アーモンドアイ、そして昨年の
チェルヴィニアと秋華賞を3勝。勝てば歴代単独最多&史上初の2度目の連覇となる。オークス馬
カムニャックとの再戦へ向け、「京都の内回りはト
リッキーだけど、
スピードがあるからポジションは取れる。前からいい脚を使えるし、スタートが大事」とポイントを指摘。「2400メートルは長かったかも。2000メートルはいいと思う」と距離短縮に好感触を口にした。最高のエスコートで07年
ダイワスカーレット以来の桜花賞&秋華賞2冠制覇を目指す。(角田 晨)