11月3日(祝・月)に門別競馬場で行われるJBC2歳優駿(2歳・JpnIII・ダ1800m)。それまで実施されていた北海道2歳優駿を発展させ、JBC競走の新カテゴリーとして2020年に創設された。
初年度、昨年はホッカイドウ競馬所属馬が制し、過去5回で中央馬3勝、地方馬2勝の成績。今年出走するJRA所属馬5頭はいずれも1勝馬とあって、経験豊富な地元馬にも人気が集まりそうだが、勝負のゆくえは果たして。発走予定日時は3日(祝・月)の16時50分。主な出走予定馬は以下の通り。
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ジュウリョクピエロ(牝2、栗東・寺島良厩舎)
父は
オルフェーヴルで、祖母に03年の帝王賞を制した
ネームヴァリューがいる血統。今年9月末に阪神ダ1800mの2歳新馬戦でデビューした。大外枠からスッと外目3番手に付けると、少し行きたがるような素振りを見せたがなんとか我慢し、勝負所から上がり最速36.8秒の快脚で差し切った。少頭数だったとはいえ、後続に3馬身半差を付けた勝ちっぷりや、レースセンスの高い走りは評価できる。まずは初タイトルをつかみ、さらなる大舞台へと駒を進めたい。
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シーズザスローン(牡2、栗東・松永幹夫厩舎)
6月21日に東京芝1800m戦でデビューを迎え、中団からじわじわと脚を伸ばすが3着止まり。以降2戦も福島芝1800m戦が2着、阪神芝2000m戦が2着と、好走はするものの勝ちきれなかった。そこで阪神ダ1800mに矛先を転じると、2番手から楽に抜け出して7馬身差の圧勝。父
キズナの産駒はダートでの活躍馬も多い。また、母系をたどれば、祖母に重賞6勝の
アムールブリエがいる。血統面からも砂でこそ。きっかけをつかんだ素質馬が、初の重賞挑戦で
ビッグタイトルを狙う。
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スターシップ(牡2、北海道・森山雄大厩舎)
デビュー2戦は5着、9着に敗れたが、3戦目を人気薄で制しきっかけをつかむと、以降も1着、2着、2着と好走を続けている。前走のサン
ライズCでは
エンドレスソロウに1馬身半差を付けられたものの、直線では鋭い末脚を見せていた。今回はJRA勢が混じって相手はさらに強くなるが、そのぶんペースも上がりやすくなる。展開を味方に付けられれば、ラ
イバルを逆転、さらには白星に手が届いていい。開業6年目を迎えた森山師にとっては、重賞初制覇がかかる。
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エンドレスソロウ(牡2、北海道・米川昇厩舎)
ダ1100m→ダ1500m→ダ1800mと距離を延ばしてデビュー3連勝中。着差はそれぞれ3/4馬身差、半馬身差、1馬身半差と派手ではないが、きっちりと勝ちきっている。前走のサン
ライズCでは2番手から運び、逃げ馬を自ら競り落として4コーナーで先頭に立つと、最後まで勢いが衰えることはなかった。鞍上の石川倭騎手は20年に地元の
ラッキードリーム、22年にJRA所属の
ゴライコウでJBC2歳優駿を制している。勝負強い鞍上を味方に付けて、さらに連勝を伸ばすか。
そのほかにも、10月の新馬戦を3馬身半差で快勝した
タマモフリージア(牝2、栗東・大橋勇樹厩舎)、重賞で連続3着の
アヤサンジョウタロ(牡2、北海道・田中淳司厩舎)などが出走を予定している。