天皇賞(秋)と
ジャパンCに挟まれるような位置にあるハンデ戦だけに超一流馬の参戦は少なく、一筋縄ではいかないレースだ。東京競馬場芝2500mコースは直線坂下からスタートし、4つのコーナーを回りながらホームストレッチに設けられた高低差2.0mの坂を2度越えなければならないタフなコースだ。ハンデ戦とはいえ、過去10年間で3番人気以内馬は[8-2-7-13]と堅調傾向。上がり最速馬は[3-2-3-2]。一瞬の脚というよりも持続力に長けた脚を求められるイメージだ
◎
ホーエリートは同コースで行われた今春の目黒記念2着。このレースは1000m通過が64.0秒というスローペースを2番手で追走し、最後の直線で1度は先頭に。結果的にはゴール前で勝ち馬の決め手に屈したが3着以下には3馬身の差を付けた。前走は、先行グループの一角でレースを進めたが、外回りコースの向正面でペースが上がったときに動けずポジションを下げてしまった。長く良い脚を使える反面、瞬発力にかける傾向があり、流れが向かなかった。当時の55kgから0.5kgほど増量されたが、480kg前後の大型牝馬。大きく割り引く必要はないだろう。
〇
ローシャムパークは昨年春の大阪杯2着で、宝塚記念5着。秋は米国に遠征してBCターフで2着と健闘した。今春は豪州遠征を行い、帰国後の宝塚記念は結果を出せなかったが喉鳴りの症状が出たことから手術を行ったという。今回はそこからの復帰初戦となるが、59.5kgのハンデが示す通りにこれまで積み上げてきた実績は1枚も2枚も上。本来の力を発揮することが出来れば、鮮やかな復活劇となりそうだ。
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スティンガーグラスは札幌日経賞(L)優勝馬。スタートに課題を残すものの3度の重賞挑戦を除けば[5-1-0-0]。とはいえ、新馬戦を勝った直後のス
プリングS6着、1勝クラスを勝ち上がったばかりのセントライト記念5着なら大きく割り引く必要もなさそうだ。春の目黒記念は1番人気11着も、超スローペースの流れを後方待機。3着馬とは0.5秒差だった。巻き返しを狙っている。
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ディマイザキッドは毎日王冠4着。3歳時には共同通信杯4着もある。今年に入って初咲賞、アメジストSと連勝してオープン入り。直後の新潟大賞典は2番人気8着で、前々走の函館記念は1番人気4着。強烈な瞬発力を秘めるもののレースの流れに対応できずに人気を裏切ってしまったが、この舞台で見直したい。
あとは長期休養明けを1度叩かれた新潟記念2着の△
セレシオン、オクトーバーSに追い込みが鮮やかだった△
ニシノレヴナントと、春の目黒記念の雪辱を期す△
マイネルカンパーナも少し気になる存在だ。