◆第42回マイルCS・G1(11月23日、京都競馬場・芝1600メートル、良)
G1馬6頭などトップマイラーがそろった一戦は18頭立てで争われ、1番人気の
ジャンタルマンタル(牡4歳、栗東・高野友和厩舎、父
パレスマリス)が3番手から直線抜け出し勝利し、4度目のG1制覇を果たした。同一年の安田記念との春秋マイルG1連覇は史上9頭目。牡馬が出走できる国内の芝マイルG1完全制覇(朝日杯FS、NHKマイルC、安田記念、マイルCS)達成は史上初の偉業となった。川田将雅騎手は同レース初勝利、高野調教師は23年
ナミュール以来の2勝目。勝ちタイムは1分31秒3で、14年に
ダノンシャークがマークした1分31秒5を更新するレースレコード。18年4月のマイラーズC(京都)で
サングレーザーがマークしたコースレコードタイだった。
前走の富士Sは半馬身差の2着。国内のマイル戦に限れば初黒星を喫した。レース後は直接、東京競馬場から宮城県の山元トレセンに放牧に出て、心身を
リセット。栗東へ戻ってからの追い切りなど、今レースに向けた調整も順調で、高野調教師も「負ける選択肢はないという感じで、厩舎一同、そういう思いで挑んできました。やってくれると思います」と自信を持って臨んでいた。
2着は4番人気の
ガイアフォース(横山武史騎手)、3着は15番人気の
ウォーターリヒト(高杉吏麒騎手)が入った。
川田将雅騎手(
ジャンタルマンタル=1着)「チャンピオンであることを証明できてホッとしております。とてもいい動きができていて、西日が後ろから差していますので、影で後ろの馬を確認しましたが、迫ってこられる馬がいなかったので勝つことを確信しました。2歳のG1(朝日杯FS)も勝ち、NHKマイルCも勝ち、日本において男馬が出走できるマイルG1を全て勝ちましたから、しっかりと胸を張って、この馬がこのカテゴリーのチャンピオンだと、自信を持って言える競馬でした」
高野調教師(
ジャンタルマンタル=1着)「馬の力を示せたなと思いますし、改めて本当にすごい馬だなと。不安は全然なかったですね。今までの
ジャンタルマンタルの中でも、1番いい肉体と精神状態でゲートまで行けたなという感覚はありました。これだけの成績を残した馬ですから、オーナーの皆さんの考えも伺いながら、相談して今後のことは決めていくと思います。どういう方向性になっても、厩舎としては動けるように管理をしっかり頑張っていきたいと思います」