今年のジャパンカップは、
イレジンが参戦した23年以来、2年ぶりに外国馬のエントリーがわずか1頭と寂しくなったものの、唯一参戦してきたのが19日にカルティエ賞欧州年度代表馬に選出されたばかりの
カランダガン(セ4、仏・F.
グラファール厩舎)。欧州年度代表馬の参戦は84年の
グレード制導入以降、92年
ユーザーフレンドリー、96年エリシオ、06年
ウィジャボードに次ぐ19年ぶり4頭目で、正真正銘の欧州最強馬といってもいい(00年に参戦したファンタスティックライトは翌年に欧州年度代表馬に選出)。
27日朝には公開調教が東京競馬場で行われ、帯同馬の
ルノマドを追いかける形で芝コースでの最終調整を行った。その後、行われた記者会見には管理するF.
グラファール調教師と馬主であるアガ・カーン・スタッドでレーシング
マネージャーを務めるN.ラウス氏が登壇。現在、ロンジンワールドベストレースホースランキングでトップにランキングされている愛馬について語った。
まずは、
カランダガンにどのようなレースを期待しているか、という質問に対して、ラウス氏は「末脚を生かすのが得意で、レースがどのようなペースで展開するか、また枠順などにもよりますが、(ヨーロッパでの走りと)同じような走りを見せてくれると思いますし、今回も好走してくれると思います」と話した。
グラファール調教師は「
カランダガンはよく動いたと思います。輸送もうまくいきましたし、馬体重も維持することができました。状態は大変いいと思います。今朝は芝コースで終いを伸ばす程度でしたが、これ以上は望めないほど大変満足していますし、(本番も)期待しています」と状態に太鼓判を押した。
今回の来日についても6月のサンクルー大賞を勝った後に早々に決めた。「これまでの
カランダガンのレースを見ても、本当に大崩れしたレースはなかったと思います。(昨年の
ジャパンCに参戦した)
ゴリアットは少し難しい馬でしたが、
カランダガンは本当に落ち着きがあって、
リラックスできていますし、才能がある馬です。バルザローナ騎手ものこの馬のことをよく知っているので、(
ジャパンC対策として)特別に何かをするということはありません」と自信を見せた。
過去に
ジャパンCに参戦した3頭の欧州年度代表馬の最先着順は96年エリシオ、06年
ウィジャボードの3着が最高。鳴り物入りで来日したものの、いまだ勝ち星には結びついていないだけに、今年の
ジャパンCは欧州ナンバーワンホースの真価が問われる一戦となる。