11月27日(木)、園田競馬場(曇・稍重)で行われた2歳馬によるダート
グレード競走、第27回兵庫ジュニアグランプリ(JpnII、ダート1400m、出走12頭)は、序盤は後方にいたJRAの牝馬
トウカイマシェリが向正面からポジションを上げて4コーナーでは外から先頭に並びかけ、内を突いた北海道の
ゴッドバロックを退けて重賞初制覇を果たした。勝ちタイムは1分29秒8。3番人気での勝利だった。5番人気の
ゴッドバロックが4分の3馬身差の2着、さらに1馬身4分の3離れた3着がJRAの
ラッキーキッドで、4着が地元兵庫の
エイシンイワハシル、1番人気に推されたJRAの
ローズカリスは5着だった。
勝った
トウカイマシェリは父
ドレフォン、母トウカイミステリー(母の父キングカメハメハ)の2歳牝馬。JRA栗東・高柳大輔調教師の管理馬。通算成績は5戦2勝。鞍上はJRAの鮫島克駿騎手。
レース後のコメント
1着
トウカイマシェリ(鮫島克駿騎手)
「デビュー前から調教に乗せてもらっていた馬で、北海道(函館、門別)でも一緒に戦ってきて、結果を出せて良かったです。ペースは流れると思っていたので、できるだけ前半は
リラックスさせて、終いの競馬に徹しようと思っていました。向正面に入った時はだいぶ前と離れていたのですが、勝手に馬のギアが徐々に入っていって、仕掛けるというよりは、馬が競馬を理解しているような感じでした。
距離は、きょう乗ってみてもギリギリではないかというところはあるのですが、成長力に期待しています。重い芝でも走れますし、ダートも走れますので、選択肢は多いのではないかと思います。2歳の重賞を勝つことができましたので、今後も活躍していってくれたらと思います」
(高柳大輔調教師)
「雰囲気は良い状態でレースに持ってくることができました。北海道からの輸送を含めて上手く運べましたし、あとは精神面だけでした。レースに臨むにあたり、距離、ツーターンなど、いろいろ考えるところはありましたが、全部吹き飛ばしてくれるレースでした。
鮫島克駿騎手と相談して、行く馬を見ながら最後脚を使おうという作戦で、上手く運んでくれました。嬉しさとホッとした気持ちが半々でした。まだ芝でも、という気持ちがあります。JRAでは使えるレースも無いので、じっくり休養して次走に向かいたいと思います」
2着
ゴッドバロック(阿部龍騎手)
「4コーナーで外から来られて外に出せず、内を行く形になりましたが、力のあるところを見せてくれました。ツーターンも1400mも問題ありませんでした。距離はもう少し延びても対応できそうです」
3着
ラッキーキッド(戸崎圭太騎手)
「砂をかぶっても大丈夫でしたが、少し影響があったのか、左右にふらつくところもありました。直線はしっかりといい脚を使ってくれました。キャリア1戦ながらよく頑張ってくれました」
4着
エイシンイワハシル(大山龍太郎騎手)
「1、2コーナーで不利があり、そこでハミを取ったりと、チグハグなレースになりました。それでも、3、4コーナーで手応えが少なくなりながら、ムチを入れたらまた加速してくれました。この馬の強さをまた認識できました」
5着
ローズカリス(田口貫太騎手)
「ペースが速いのはわかっていました。かといって相手を自由にさせることもできず、前を追いかけつつ後ろをマークする、苦しい形になりました。これまでは少頭数でテンも楽でしたが、きょうは厳しい流れの中でのレースになりました。まだまだこれからの馬だと思います」
(取材:檜川彰人)