「第45回ジャパンカップ」(30日、芝2400メートル)の枠順が27日、確定した。今年の欧州年度代表馬
カランダガンが東京芝コースで木曜追い。大きく先行する帯同馬を目標に雄大な脚さばきで差を詰め、万全の状態を印象づけた。枠番も
グラファール師が望む「1桁馬番」の8番に決まった。05年アルカセット以来となる20年ぶり外国馬Vに向けて、追い風が吹いてきた。
ロンジンワールドベストレースホースランキング1位の“世界最強馬”がベールを脱いだ。
カランダガンが東京芝コースで最終追い。向正面では15馬身近く先行する帯同馬
ルノマドを目標に従順に折り合って4角へ。直線半ばでステッキを抜く。ギアがグンと上がる。静寂のスタンドに蹄音を響かせて、雄大な可動域の脚がうなる。6F81秒8〜1F12秒2(馬なり)。ゴールでは僚馬の半馬身後ろだったが、1角過ぎには抜き去っていた。
グラファール師は「少し脚を伸ばす程度でしたが、とても満足しています。これ以上の満足はできないぐらい…。ビックリするぐらい(日本への)輸送もうまくいったし、馬体重も維持できている。状態はかなりいい」と満足そうに答えた。
目下、G1・3連勝中。前走の英チャンピオンSはワールドベストホースランキング2位のオンブズマンを完封した。同師は「馬自身が自信を持って、肉体もメンタルも強くなった。レースでは落ち着いているし、一度加速すると、その
スピードを維持できる。全てが
パーフェクト!よくぞ、ここまで強くなったものだ」と最大級の賛辞を贈った。
枠は8番に決まった。
グラファール師は「10番よりも内側が欲しい」と語っており、理想的な枠順だ。6月サンクルー大賞がゲート5番(5頭立て)、7月キングジョージ6世&クイーンエリザベスSが同4番(5頭立て)、前走・英チャンピオンSが同7番(11頭立て)と全て「1桁ゲート番」で勝っている。
外国馬の優勝は05年アルカセットを最後に途絶えている。指揮官は「
ジャパンCが難しいレースなのは分かっています。(パドックから)レースまでの時間は長いし、大勢の人で馬にはつらい面はあるが、
リラックスして挑めれば。期待しています」と今年世界を席巻してきた“鬼脚”に20年ぶり外国馬Vの夢を託した。
《香港Cは見送り》
カランダガンは既に登録を済ませている香港カップ(12月14日、シャティン)の出走見送りを発表した。
グラファール師は「
ロマンチックウォリアーと一緒に走らせてみたいですが…。
ジャパンC後の間隔を考えると、短過ぎます。参加することはないと思います」と語った。週末の
ジャパンCに全力投球となる。