「第45回
ジャパンC」の出走馬と枠順が27日、確定した。過去10年で1枠が5勝と圧倒的に内枠有利の国際舞台。今年のダービー馬
クロワデュノールが“最強1枠”の2番を引き当てた。前走の凱旋門賞は14着と不完全燃焼に終わったが、3戦3勝の東京で本来の走りを披露する。もう一頭の1枠、最内1番に入った
ジャスティンパレスも“白帽”から白星を狙う。なお、同レースの馬券は28日午後6時30分からインターネットで前売りが開始される。
日本馬が19連勝中の
ジャパンC、迎え撃つホームの陣営にとって最強のラッ
キーアイテムになっているのが“白帽”だ。注目の枠順が発表される午後2時の栗東トレセンは、G1独特の緊張感が漂っていた。絶好の1枠をゲットした2頭はともに関西馬。そのうち2番を引き当てたのは今年のダービー馬
クロワデュノールだった。斉藤崇師は「スタートもいいし、ロスなく運べそう」と歓迎した。
過去10年で1枠は最多5勝、2着も3回で連対率は驚異の50%。秋開催の最終週でも近年は馬場がそこまで傷んでいない。経済コースをロスなく立ち回った馬が活躍している。とはいえ、力がないと勝ち負けは厳しいハイレベルな一戦。そこで人気に注目すると、1枠だった馬のうち1〜5番人気だった実力馬は【5・3・1・1】と信頼度はさらにアップする。
クロワデュノールが日本馬の悲願に挑んだ前走の凱旋門賞は17頭立てで、不運な大外枠からのスタート。内枠3頭が上位1〜3着を占める極端なトラックバイアスに泣いた。神は見放さない。帰国初戦の国際舞台で絶好枠を与えた。ダービー以来となる東京は3戦3勝と負けなし。ホームでの反撃を誓い、帰国後は慎重に出否を見極めてきたが、水曜の最終追いで
ゴーサインが出た。トレーナーが何度も強調した状態の上昇度。「いい時のクロワに戻っている」と満足げに送り出す。
キャリア8戦目で1枠に入るのは初めて。ただ、内枠得意な血が流れている。父
キタサンブラックは1枠でG13勝を含む【5・1・0・0】の好成績。16年の
ジャパンCは1枠1番から制した。父同様、“白帽”が似合う可能性は十分に秘めている。
2番枠は2枠だった20年
アーモンドアイを含め、21年
コントレイル、23年
イクイノックスと過去5年で3勝とまさに最強枠。ダービー馬が3歳で
ジャパンC制覇なら、01年ジャングルポケット以来の快挙となる。歴史に名を刻んだスターホースと同じ2番枠から、また新たな伝説をつくり出す。