「
ジャパンC・G1」(30日、東京)
今年の欧州年度代表馬で4番人気に支持されたフランスの
カランダガンが、1番人気で日本の大将格
マスカレードボールとの激しいたたき合いを制してV。18年
ジャパンCで
アーモンドアイが記録したJRAレコードを0秒3更新する2分20秒3の驚異的なタイムで、05年アルカセット以来20年ぶりの外国馬による勝利をつかんだ。1着賞金5億円に褒賞金300万米ドル(約4億6000万円)を加え、9億6000万円をゲット。3着は3番人気
ダノンデサイル、2番人気の
クロワデュノールは4着だった。
世界ナンバーワンの走りを見せた。今年の欧州年度代表馬
カランダガンが、
マスカレードボールとの激しい競り合いを制して勝利をつかんだ。直線の長い東京で激しく続いた世界VS日本の戦い。先頭でゴール板を駆け抜けたのは、ロンジンワールドベストレースホースランキングで1位を獲得した欧州最強馬だった。
バルザローナは「最後は一騎打ちになったが、馬が力を出し切ってくれた」とパートナーをたたえる。勝ち時計の2分20秒3は、18年
ジャパンCで
アーモンドアイが記録したJRAレコードを0秒3更新する驚異的なもの。05年アルカセット以来、20年ぶりに外国馬が勝利をつかんだ。
レースは予想外の形で始まった。スタート直後に
アドマイヤテラが落馬競走中止。
セイウンハーデスが逃げ、前半5Fは57秒6のハイペースになった。道中は後方で前に
マスカレードボールを見ながら進め、直線で外へ出して一気に加速。鞍上は「ペースは速かったけど自分の競馬ができた。ルメールの近くなら先頭に近づけると考えていたし、前があいたところでペースアップした」と冷静に振り返る。有力馬を見ながらの完璧な立ち回り。勝利の鍵は「優秀な馬に乗れたこと。欧州の最優秀馬で、日本のレースも勝った。誇り高い馬です」とうなずき、改めて相棒に敬意を表した。
7月のキングジョージ6世&クイーンエリザベスSを勝ったあと、早々と
ジャパンCを
ターゲットにした。
グラファール師は「キングジョージを勝ったあとは愛チャンピオンS(9月)をパスして英チャンピオンS(10月)を選んだ」と説明。日本で最高の状態にするため、最善のローテションを組んだ。本気で
ジャパンCを勝つため-。全てがプラン通りだった。
次戦については未定。ただ、来年の
ジャパンC参戦について、今年2月に逝去されたアガ・カーン殿下の長女ザラ王女は「国際レースに参戦するにあたって、完璧な馬で日本に来るオプションはあります。また馬とともに日本へ訪れることになるかもしれません」と示唆した。連覇に向けた再来日。それが実現すれば、来年の
ジャパンCでも日本馬にとって最強のラ
イバルとなる。