「真夏のダービー」の異名を持つG1トラヴァースSが23日、サラトガ競馬場で開催された。
出否が注目されていた今年の2冠馬ファニーサイドと、ベルモントS勝馬エンパイヤメイカーの2頭は、いずれも万全の体調ではないと調教師が判断したために出走取消しとなった。クラシック馬不在で行われたにも関わらず、この日競馬場を訪れた人の数は、1昨年の6万486人を上回る過去最高の6万6千122人を記録した。
この日、トラヴァースSには5頭が出走し、P.デイ騎乗の3番人気テンモストウォンディッド(父デピューティコマンダー)が1番人気ピースルールズ(父ジュールズ)を4.1/2馬身差しりぞけて圧勝し、G1初優勝を果たした。6年前にトラヴァースSを制したデピューティコマンダーを手掛けたW.ドラス調教師は、史上2度目となる父子2代による同レース制覇の快挙を成し遂げた。
昨年のファシグティプトン・コールダー2歳セールで購買されたテンモストウォンティッドは、4月のG3イリノイダービーを制した後、ケンタッキーダービー9着と振るわなかったが、続くベルモントSではエンパイヤメイカーの2着と好走。前走7月のG2スワップスSでも2着となっていた。