クラウンプリンセスは太宰が騎乗して、栗東坂路で単走で追い切られた。激しく降り続く雨の影響で、たっぷりと水分を含んだ馬場コンディション。1完歩ごとに、重いチップにスタミナを奪われていく。そんな中、ムキになる仕草を見せず、リズミカルな走りでこう配を駆け上がると、ラストも余力を残して4F53.2-38.9-12.8秒を記録した。
チェックを終えた太宰は合格点を与えた。「単走でしっかりと動けていた。最後まで集中して走れていましたね」と、気力の充実を口にする。前走の京都金杯は11着。中団で流れに乗ったが、直線では伸びを欠いた。今回も京都の芝1600mと同設定だが「伸びなかった前走でも(勝ち馬とは0.6秒差と)着順ほど大きく負けていません。2走前の愛知杯は牝馬限定でも、2000m。やはり、マイルが合っている。最近では一番ぴったりの条件でしょう」と自然と期待は高まる。
一方、橋口師は「カイ食いはいいし、状態面の変化はない。ただ、ひと頃の元気が…」と厳しい表情を浮かべたが、その動きを確認すると「追われてしっかりとしていた。牝馬だけのレース。楽しみは持っている。馬場は良の方がいいね」と明るい光を見出した。
提供:デイリースポーツ