馬任せの追い切りでも、抜群の馬っぷりと反応の良さには相変わらず大物感が漂う。{horse=2007103034:アリゼオ}は美浦Wでベルベットロード(4歳1600万下)を2馬身追走。先輩を相手に優勢の手応えで並入し、4F53.3-38.4-12.7秒で駆け抜けた。
「前走後は短期放牧。こっちに来てからは順調に時計を出しているし、実質的な追い切りは先週で済ませている。きょうは息を整える程度。馬なりでもいい動きだった」と橋本助手。新コンビの横山典もスタンドから動きを確認して「いい動きだったんじゃないかな」と期待を膨らませた。
新馬戦、ホープフルSを完勝して臨んだ共同通信杯では、単勝1.8倍に支持されながらも3着に敗れた。その後、陣営は明確な意図を持って調整を敢行。「折り合いが課題。前走はレース間隔があいたせいで馬が気負っていたね。だから普通キャンター、追い切りを以前より強めてガス抜きをしている」と橋本助手は説明。その効果は確かに感じられるという。
根底を支える馬の能力に対しては絶大な自信を持つ。ローテーションがその証拠だろう。現時点で獲得賞金は1200万円。「今のままだと皐月賞出走も厳しい」と権利獲得が必要な立場でありながら「弥生賞だと皐月賞まで中5週。詰めて使いたいから中3週のスプリングSにした」とも。本番でVを意識できる逸材と評価するからこそ、このローテを選択した。
直前までリラックス方法を模索し、万全の態勢を築く。「今回は(パドックで)2人引きにしたり、馬場に先出ししたり工夫をする」。トライアルできっちりと軌道修正したうえで、不安なくGIを迎えたい。
提供:デイリースポーツ