史上3頭目となる“牝馬3冠”を制覇へ向けて、{horse=2007103234:アパパネ}の視界は良好だ。朝一番の栗東坂路。池江寿厩舎のレディハピネス(3歳未勝利)の誘導で、最終リハはスタートした。とはいえ、併せ馬の形になったのはわずか一瞬だけ。直線に向き、ラスト1Fのハロン棒を過ぎたころには、パートナーはすでに置き去りになっていた。トレードマークの白いシャドーロールが、ぶれることなく、真一文字に直進。無駄のない動きで滑らかに加速し、トップスピードでゴール板を貫いた。
3、4Fはエラーだったが、ラスト2Fは23.7-12.0秒の切れ味。栗東まで駆けつけた国枝師も、この動きにはご満悦だ。「動きは良かった。併せ馬の予定だったが、相手があまり動かなければ行っちゃっていい。ある程度、時計を出していいと指示していたんだ。たぶん(4F)52.0秒ぐらいかな。状態は悪くないと思います」。期待通りの動きを見届けて、安どの表情を浮かべた。
「無事に来ているし、いい競馬ができると思う。今まで通りにやってくれれば」。上々の仕上がりで臨む秋初戦。女王に死角らしい死角は見当たらない。
提供:デイリースポーツ