アリゼオ、大外枠からオグリ越えの偉業へ/天皇賞・秋

2010年10月29日 12:03

 派手なアクションはなくても、これでいい。{horse=2007103034:アリゼオ}が美浦Wをさっそうと駆け抜けた。僚馬のカールファターレ(3歳500万下)を0.7秒、ゴシック(2歳500万下)を0.3秒追走する形で4F標識から加速。4角で内に潜り込み、自らハミを取って1Fでスッと前に出る。その体勢をキープしたまま軽快にゴール板を貫いてみせた。

 4F54.5-40.3-13.9秒。この日を含めて中間は目立って速い時計こそ出していないが、これは陣営の計算通りだ。「前回はソフトな仕上げがプラスに働いたので、今回も同じ感じで。折り合い面も問題はなく、動きが良かったですね」と橋本助手はうなずいた。

 ダービー13着以来となった毎日王冠は、3角まで力んで走りながらも、ゴール前の競り合いを制して古馬の壁をいきなりクリア。「おとなしいというか、気合が足りないかと思うくらいだったんですけどね。春当時とは落ち着きが雲泥の差です」と成長ぶりを感じ取る。

 一流馬が集うケースが多い毎日王冠を3歳馬が制したのは、88年の怪物オグリキャップ以来。高い能力を備えているからこそ獲得できた金星だ。そのオグリも、続く天皇賞・秋ではタマモクロスから1馬身1/4差の2着に敗退。メンバーが違うだけに単純比較はできないものの、今回アリゼオが勝てば“オグリ越え”の偉業を果たすことになる。

「決まったものは仕方がない。府中の二千で有利とは言えない」と8枠18番の大外枠には表情が曇った。だが一方で、消耗戦を歓迎するタイプだけに「荒れ模様の週末の天気予報はプラス」とのジャッジはうなずける。02、03年に連覇したシンボリクリスエスとの父子制覇へ、パワーとスピードの持続力を存分に発揮する。

提供:デイリースポーツ

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