2連勝中の
カレンチャンには、まさに万全という言葉がふさわしい。牝馬らしいその名前とは相反する動きからも、牡馬相手でも主役を張れる迫力がある。
最終リハは函館Wへ。池添と呼吸を合わせながら、3馬身前の
サトノレジーナ(3歳未勝利)を追撃する。直線では大外に進路を取って、仕掛けに鋭く反応。5F68.5-38.3-12.4秒で1馬身抜け出した。「2週前に乗ったけど、そのときは良くなっている途中だった。先週にしっかりとやったみたいだね。とてもいい感じ。息遣いもいいですよ」と鞍上から自然に笑みがこぼれる。
「以前は体質が弱かった。でも、だいぶしっかりとしてきた。阪神牝馬Sは1F長かったのに、それでも勝った。本当に力をつけている」と
パワーアップに目を見張る。中間に放牧を挟んだことで、馬体もひと回り成長した。周囲の馬を気にする面も徐々に解消。心身ともに完成型へ向かっていることは間違いない。
「前走後にサ
マースプリントシリーズを狙う話になった。ここを勝って弾みをつけたい」とジョッキーが言えば、安田翔助手も「
ダッシャーゴーゴーを同じ土俵で負かすくらいの馬になってほしい」と厩舎の看板馬を引き合いに出して期待感を表現する。あくまでも、ここは通過点。ス
プリント女王を目指す戦いの序章だ。
提供:デイリースポーツ