重賞初挑戦でも全く気後れはない。フルアクセルは美浦Wで、堀厩舎の直前追いのパターン通りに4F標識から一気に加速。約2馬身先行する僚馬プラウドイーグル(3歳未勝利)の内へ4角で潜り込むと、直線は鞍上が軽く促した程度でスッと馬体を並べて、そのままゴールを駆け抜けた。
4F51秒8-37秒9-13秒0。仕掛けていれば楽に先着を決めていたであろう動きに、橋本助手は「元来が攻め駆けするタイプですが、ゴール前まで(並走)相手を遊ぶような感じで、いい伸びでした」とうなずいた。
2月の東京でデビューし4戦2勝。前走で500万下の平場戦を勝ち上がったばかりだが、今季のJRA重賞を4勝(うちGI2勝)と今や関東屈指のチーム力を誇る陣営が、早くから大きな期待を寄せていた一頭だ。
「前々走(5着)は行き場を失う不利。取りこぼさなければ、もっと早く大きいレースを使っていて良かった馬です」。道悪にノメりながらも制した前走を含めて、一戦ごとに立ち回りも上手になってきている。「54キロのハンデは有利。斤量差を考えれば、実績上位馬にも見劣らないと思います」。高い素質と鋭角な上昇度を武器に、初の勲章を勝ち取りに行く。
提供:デイリースポーツ