天皇賞・春、イングランディーレ逃げ切り

2004年05月02日 15:46

 2日、京都競馬場で行われた天皇賞・春(G1・芝3200m)は、横山典弘騎手騎乗の10番人気イングランディーレ(牡5、美浦・清水美波厩舎)がスタートから押して先頭に立ち、後続が牽制し控える中、大逃げを演じ、4角では後続に10馬身以上の差を付けて直線に。道中5番手追走の4番人気ゼンノロブロイの追撃を抑え、同馬に7馬身差を付けて圧勝した。勝ちタイムは3分18秒4(良)。着差の7馬身は、68年にヒカルタカイが付けた大差に次ぐ着差。逃げ切りは76年のエリモジョージ以来28年ぶり。3着は7番人気シルクフェイマス。単勝7,100円、馬連36,680円、馬単75,650円、3連複211,160円で、単勝は76年エリモジョージの8,190円に次ぐ史上2位の高配当。馬連、馬単、3連複ともにレース史上最高配当となった。

 人気の中心となった4歳勢は、外目を掛かり気味に進んだ1番人気リンカーンが13着、道中内から、勝負所で外に持ち出した2番人気ネオユニヴァースが10着、後方からレースを進めた3番人気ザッツザプレンティが16着に終わっている。

 勝ったイングランディーレは父が伊ダービー馬ホワイトマズル、母マリリンモモコ(その父リアルシャダイ)という血統で、牝系はトゥナンテ(毎日王冠-G2)、ダイナマイトダディ(中山記念-G2)らと同じになる。ホワイトマズル産駒は02年オークスのスマイルトゥモロー以来2勝目のJRA・G1制覇。母の父にリアルシャダイを持つ馬としては02年マイルCSのトウカイポイント(父トウカイテイオー)以来2頭目のG1馬となった。

 01年のデビュー以来ダートを中心に使われ、4歳春に本格化すると、格上挑戦となった03年ダイヤモンドS(G3)で勝利し、初の芝レース勝ちを初重賞で飾り、続く日経賞(G2)も制して臨んだ昨年の天皇賞・春は、小林淳一騎手騎乗で好位から競馬をするも9着に終わった。その後交流重賞を2連勝(ブリーダーズゴールドC-交流G2、白山大賞典-交流G3)し、今年に入り4ヶ月振りのダイオライト記念(交流G2)で2着後、ここに臨んでいた。通算28戦8勝(うち地方5戦2勝)。

 鞍上の横山典弘騎手は、96年サクラローレル以来の同レース2勝目。父・横山富雄氏ともに、親子で天皇賞2勝の快挙。G1勝ちはブラックホークで制した01年安田記念以来で通算15勝。関東所属の騎手としては、02年マイルCSのトウカイポイント(蛯名正義騎手騎乗)以来、30戦ぶりのG1勝利となった。管理する清水美波調教師(60)はJRA所属重賞通算7勝目で初のG1制覇。生産者の千歳・社台ファームは桜花賞(ダンスインザムード)、皐月賞(ダイワメジャー)に続きG1・3連勝となった。馬主の吉田千津氏(社台ファーム代表・吉田照哉氏の妻)は初のG1制覇。

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