逃げるサンライズベガ(右)をかわし新潟記念を連覇したナリタクリスタル=新潟競馬場
サマー2000シリーズ最終戦「第47回新潟記念・GIII」(芝2000m)は28日、新潟11Rに11頭で争われ、2番手でレースを進めた5番人気の
ナリタクリスタルが、逃げ粘る9番人気の
サンライズベガ(2着)をゴール前で首差かわし、史上初の連覇を決めた。勝ちタイムは1分59秒1。3着は3番人気の
セイクリッドバレー。なお、1番人気の
タッチミーノットは4着に敗れている。
武豊の冷静な手綱さばきが光った。「スタートしてみないと予定を立てられない馬。気が乗らないと走るのをやめるし、ポカがあるので」。今回も物見をして、1800mの発走地点ではジャンプをする場面が。「何歳や?って感じ」と名手を苦笑いさせるように、気性面に幼さ、難しさを抱える一頭と、この日は早めに呼吸をピタリと合わせた。「もともと期待していた馬ですからね」。先週のレパードS(
ボレアス)に続く2週連続重賞Vに笑顔がはじけた。
「1頭になると気を抜くし、癖を知らないと乗り難しい馬。上手に乗ってくれました」と木原師も好プレーをたたえる。57.5キロのトップハンデも克服し、3つ目の重賞タイトルをゲット。さらなる高みへ、今後は
ステップレースを挟んで、昨年は出走がかなわなかった天皇賞・秋(10月30日・東京)を目指す。
「持っている能力をコンスタントに発揮できるようになれば、上のクラスでもやれると思う」とユタカ。レースに対する集中力がアップすれば、盾戦線のダークホースに躍り出る可能性がある。
提供:デイリースポーツ