英国からのもう一頭の刺客は“快速娘”ダンシングレインだ。今年の英オークスを鮮やかに逃げ切ると、愛オークスでは控える競馬で5着。続く独オークスでは、再び逃げに転じて3馬身差の圧勝を飾った。そして新たな勲章を求め日本へとやってきた。ハガス助手は「英オークスを勝った時よりもレースごとに成長している」と力を込める。初めての欧州以外での競馬だが「とても頭がいいし、気性のいい馬。前走のアスコットも初めてだったが、すぐに落ち着いた。こちらに来てからもよく食べて、飲んで体重も増えている。苦にしない馬ですよ」と説明した。
ただ、木曜は馬場入りを急きょ回避。前日夜に両前脚が熱を持っていることが判明したためで、ひと晩アイシングによる治療を施した。「ほとんど収まったし、問題はない。きょうの朝は状態も良かった。大事を取って厩舎周りでの運動にしたが、あすは馬場に出てキャンターの予定」と笑顔で不安を一蹴した。ここでいいレースをすれば、香港遠征も視野に入ってくる。「京都コースはかなり平らな印象。(馬場も)硬いが、大丈夫。難しいレースになると思うが、頑張りたい」。自らの栄光に新たな1ページを刻み、名牝への道を駆け上がる。
提供:デイリースポーツ