「第30回中山牝馬S・GIII」(芝1800m)は11日、中山11Rに16頭で争われ、逃げの手に出た8番人気の
レディアルバローザが、直線では後続の追撃を半馬身差振り切り、1着でゴール板を駆け抜けた。勝ちタイムは1分50秒8。2着は7番人気の
オールザットジャズが大外を強襲。さらに半馬身差の3着には11番人気の
エオリアンハープが入った。なお、1番人気の
アプリコットフィズは8着同着に敗れた。
腹は決まっていた。前日までの雨の影響が残ったこの日は前残り決着が連発。福永は迷うことなく、
レディアルバローザをハナに導いた。「下が悪いから最後は手応えも悪かった。何とか踏ん張ってくれたね」。冬場から状態を上げていく愛馬の体質と鞍上の好騎乗が融合し、昨年に続くレース連覇を成し遂げた。
実力馬の復活に笹田師も「昨秋は夏場から始動したことが尾を引いていた。今は状態がいいのを感じる」と
ニンマリ。勢いを取り戻し、昨年
アパパネ、
ブエナビスタと小差の3着に健闘したヴィクトリアマイル(5月13日・東京)へ向かう。
「きょうは“裏技”みたいな勝ち方だったけど、正攻法の競馬もできる馬」と主戦が言えば、「引退した馬もいる。順番的に上位でしょう」とトレーナーも手応えを口にした。GI初制覇へ、上げ潮ムードで挑む。
提供:デイリースポーツ