3日、ケンタッキーダービー、プリークネスS(共に米G1)を制した米2冠馬スマーティージョーンズ Smarty Jones(牡3、米・J.サーヴィス厩舎)が4肢における骨打撲傷のために現役を引退することが、馬主であるチャップマン夫妻によって発表された。今後は米国・ケンタッキー州のスリーチムニーズファームで種牡馬として繋養されることになる。種付け料などは30日以内に決定されるという。
先月5日には、総額3900万ドル(日本円にして約42億円)のシンジケートが組まれ、スリーチムニーズファームのオーナーであるR.クレイ氏が、スマーティージョーンズの所有権の50%を購買、残り50%の所有権は、これまで同様にチャップマン夫妻が引き続き所有することで合意していた。
繋養先のスリーチムニーズファームは、かつて3冠馬シアトルスルー Seattle Slewが繋養されていた名門牧場で、現在もシルヴァーチャーム Silver Charm(ケンタッキーダービー-米G1、ドバイワールドC-首G1)、Point Given(ベルモントS-米G1)、Rahy、Wild Againらの名馬、名種牡馬が繋養されている。
スマーティージョーンズは、昨年11月にデビュー以来、2着に7.3/4馬身、15馬身、5馬身と圧勝続きで連勝。アーカンソーダービー(米G2・ダート9f)で初重賞制覇を達成し、1冠目のケンタッキーダービー(米G1・ダート10f)で27年ぶり無敗のケンタッキーダービー馬に輝くと、2冠目のプリークネスS(米G1・ダート9.5f)でも11.1/2馬身差の圧勝で2冠制覇。78年のアファームド Affirmed以来26年ぶり史上12頭目、無敗ではSeattle Slew以来27年ぶりの3冠馬への期待が高まったベルモントS(米G1)ではゴール直前にバードストーン Birdstoneに1馬身交わされ惜しくも3冠を逃し、その後は10月のBCクラシック(米G1・ダート10f)を目標に調整されていた。通算成績9戦8勝。