ゴール前、抜け出してラジオNIKKEI賞を制したファイナルフォーム=福島競馬場
「第61回ラジオNIKKEI賞・GIII」(芝1800m)は1日、福島11Rに16頭で争われ、2番人気ファイナルフォームが直線で楽々と抜け出し、重賞初制覇を飾った。勝ちタイムは1分47秒9。2馬身差の2着には1番人気のヤマニンファラオ、半馬身差の3着にはしんがり16番人気のオペラダンシングが入り、3連単は30万2550円の波乱となった。
混戦のハンデ重賞を、素質馬が鮮やかに射止めた。今年3月にデビューしたばかりのディープインパクト産駒が、初タイトルを難なく獲得。福島の地で能力を開花させた。
「終始手応えが良かったですね。伸びてくれるという感じがあった」と戸崎圭が振り返るように、5番手から豪快に2馬身突き抜けた。「またがった瞬間から“素晴らしい馬だな”と感じました。あとは邪魔をしないように導こうと」。11年の安田記念(リアルインパクト)以来となる、JRA重賞3勝目を手にした地方(南関東・大井)のトップジョッキーは、満足げに汗をぬぐう。「まだ若さが残る走り。経験が浅いのに、これだけの走りをするんだから、楽しみですよ」と今後の活躍に太鼓判を押した。「来週、馬主サイドと相談して」(堀師)と次走は未定だが、今秋は大舞台をにぎわせるに違いない。
この日、戸崎・堀師のコンビは4勝の大暴れ。同一騎手&調教師による1日4勝は史上最多タイの記録だ。隣接する栃木県出身で、08年の七夕賞(10着)以来となる福島での重賞騎乗だった戸崎圭は「また(福島が)開催できてうれしい」と満面の笑み。2年ぶりとなる夏の福島開催を大いに盛り上げた。
提供:デイリースポーツ