世界最大のイヤリングセールであるキーンランドセプテンバーセールが現地時間27日閉幕した。13日から1日の休みを挟んで2週間にわたり開催されており、落札合計額、平均価格、中間価格、ともに同セールレコードを記録し、大盛況のうちに幕を閉じた。
14日間のうち、計3370頭(前年度2968頭)が売却され、落札合計額は昨年の2億7392万5300ドルから18.6%増の3億2490万4300ドル(約360億円)。99年キーンランドノーベンバーブリーディングストックセールで記録した3億1766万6000ドル(3461頭売却)を超え世界最高額を記録した。平均価格は9万6411ドルで、昨年度記録した9万2293ドルを4.5%上回るレコード。また、中間価格も昨年記録した同セールのレコード価格3万4000ドルを8.8%上回る3万7000ドル。売却率は昨年の22.4%から微増の22.7%(前年度比0.4%増)。
落札額が100万ドルを超えた馬は26頭。落札最高価格は日本の森秀行調教師が落札したWelcome Surpriseの2003(牡、父Storm Cat、母の父Seeking the Gold)で、同セールではレコード、1歳馬としては史上4位となる800万ドル(約8億8000万円)。同馬は、母はドッグウッドS(米G3)勝ち馬で、A.P.Indy(ブリーダーズCクラシック-米G1、父Seattle Slew)、Summer Squall(プリークネスS-米G1、父Storm Bird)の甥にあたる。同調教師は、フサイチペガサス Fusaichi Pegasus(牡7、ケンタッキーダービー-米G1)の甥(母がFusaichi Pegasusの全妹)にあたるBlessの2003(牡、父Storm Cat、母の父Mr.Prospector)を340万ドル(約3億7400万円)、フサイチペガサスの半弟にあたるAngel Feverの2003(牡、父Seeking the Gold、母の父Danzig)を180万ドル(約1億9800万円)で落札している。
日本関連馬としては、1日目に、ヒシアマゾンの半妹でフェアリーS(G3)を制したヒシナイルの2003(牡、父Awesome Again)が、ラヴィンブラッドストックサービス社によって14万ドル(約1540万円)で落札されたほか、2日目にエリザベス女王杯(G1)を制したヒシアマゾンの2003(牡、父サンダーガルチ)をD.L.O'Byrneが67万5000ドル(約7425万円)で落札している。
またサンデーサイレンス関連としては、エイシンルーデンス(牝8、チューリップ賞-G3)の全兄エイシンマサムネ(牡10)、従兄にシングスピール Singspiel(ジャパンC-G1)がいるオースチンパワー Austinpower(牡6)2頭の日本産サンデーサイレンス種牡馬の産駒が、エイシンマサムネ産駒は5頭、オースチンパワー産駒は2頭上場される予定だったが、全て欠場となっている。母が日本産サンデーサイレンス産駒であるミリオンギフトの2003(牡、父A.P.Indy)は、マイク・ライアン・エージェントが100万ドル(約1億1000万円)で落札している。