現地時間10日、米・キーンランド競馬場で行われたスピンスターS(3歳上牝、米G1、ダート9f)は、P.デイ騎手騎乗の圧倒的1番人気(単勝140円)アゼリ Azeri(牝6、米・D.ルーカス厩舎)が、道中2番手追走から直線先に抜け出すと、逃げた4番人気タムウィール Tamweelに3馬身差をつけて快勝した。勝ちタイムは1分49秒7(良)。さらに1/2馬身差の3着は5番人気マヨオンザサイド Mayo on the Sideが入り、2番人気ハウスオブフォーチュン House of Fortuneは見せ場なく最下位7着に大敗した。
勝ったアゼリは、父ジェイドハンター、母Zodiac Miss(その父Ahonoora)という血統で、牝系は99年BCマイル(米G1)を制したシリック Silic(牡9、父Sillery)と同じ一族。02年BCディスタフ(米G1)を制し2002年の年度代表馬となったアゼリだが、昨年9月のレディーズシークレットBCH(米G2)で3着に敗れ、連勝記録が11でストップ。今季は、アップルブラッサムH(米G1)を制したが、ヒュマナディスタフH(米G1)2着、メトロポリタンH(米G1)8着、オグデンフィップスH(米G1)4着(最下位)と3連敗。前々走のゴーフォーワンドH(米G1)を制し、G1・4勝目を挙げたが、前走のパーソナルエンスンH(米G1)では2着に敗れていた。通算23戦17勝(うちG1・11勝)。
G1・11勝は、86年ベルデームS(米G1)などを制したレディズシークレット Lady's Secret(父Secretariat)、94年ハリウッドスターレットS(米G1)を制したセレナズソング Serena's Song(牝12、父Rahy)に並ぶ記録。次走は30日に米・ローンスターパーク競馬場で行われるBCクラシック、BCディスタフ(共に米G1)のどちらかに出走する見込みで、現役最後のレースになる模様。