栗東坂路で上がり重点の追い切りを行ったガンジス(左)
ガンジスは栗東坂路で
マカニビスティー(6歳オープン)と併せ馬。パートナーの歩調に合わせてギリギリまで我慢する。ゴール前で鞍上から合図がかかると、待ってましたとばかりに力を解き放って首差先着。4F57秒3-41秒2-12秒9と刻んだタイムは平凡ながら、力強いフットワークは見応え十分だった。
矢作師は「先週の金曜日(1週前追い切り)は4F53秒ぐらいの速いタイムだったからね。思いのほか負荷がかかったので、今週は上がり重点にした。
マカニがついていけるぐらいの時計になったが、最後はうまく並べて、前に出させたと思う。双方にとって、いい追い切りができた」と満足げな笑みを浮かべた。
集中力を切らさず、僚馬と並んで走ることに主眼が置かれた最終リハ。それには前走・根岸Sの内容も大きく関係している。好位追走から直線でソツなく抜け出しを決めたものの、勝ち馬の強襲に屈して鼻差2着。堅実さが光る一方で、詰めの甘さを露呈した。指揮官は顔をしかめながらV逸シーンを思い起こす。「悔しさしかなかった。メンバーが強くても間違いなく安定して走ることができるが、それだけでは駄目。勝ち切れないと」。善戦止まりはもうたくさん。大舞台で鼻息荒く巻き返しを誓う。
0秒1差の2着に食い込んだ武蔵野Sの走りからも、マイルは十分に守備範囲。斤量57キロについても、馬格があるだけに心配する必要はなさそうだ。「芝スタートも問題ないし、折り合いも大丈夫。悔しい思いをしたので、今回はスタッフ一丸となって勝つためにやってきた」とトレーナーは気炎を上げる。予備登録済みのドバイWCデー諸競走(3月30日・メイダン)も含め、さらなる飛躍を見据えながらGI獲りを狙う。
提供:デイリースポーツ