ダート3連勝から桜花賞に向けて芝路線に参戦するサマリーズ(撮影:井内利彰)
今週のピックアップステーブルは藤岡健一厩舎。今週はオーシャンSにエーシンヒットマンが出走。そして来週の重賞には、フィリーズレビューにサマリーズ、中山牝馬Sにサンシャインという牝馬2頭が出走を予定。気になるこれらの馬について、藤岡健一調教師にお話しを伺いました。(取材・写真:井内利彰)
◆3月2日(土)中山11R オーシャンSに出走予定の【エーシンヒットマン】について
―まずは、前走セントウルS(10着・0.5秒差)から振り返っていただけますか?
夏から使い詰めだったので、疲れがあったと思います。着差を考えれば、そんなに負けていないという見方もできるかも知れませんが、もう少し迫力のあるレースができる馬だと思いますから。
―その後は休養に入って、今回は約6ヶ月ぶりになります。その仕上がり状態について教えてください。
疲れをしっかりと取ることに専念したので、じっくりと時間をかけて調整しました。いつも放牧明けは太目で帰ってくるんですが、今回も帰厩時は余裕のある馬体でした。それでも調教を重ねるたびに動きが良くなってきましたし、今週もいい動きでしたよ。
―中山芝1200mは1000万下で3着、1600万下で2着と良績を残していますよね?
中山競馬場の適性が高いんでしょうね。これからもっと良化してくるとは思いますが、休養明けでも結果を残していますし、地力は十分に通用するだけのものを持っていると思います。
◆3月10日(日)阪神11R フィリーズレビューに出走予定の【サマリーズ】について
―前走の全日本2歳優駿は逃げて、2着に3馬身差をつける、圧勝劇でした。
持ち味である、スピードを活かす競馬ができて、G1を勝つことができました。距離を徐々に延ばしてきましたが、その度に対応してくれましたし、一戦ごとに力をつけていますね。
―今回は芝レース。芝は新馬戦4着以来になりますが?
あの時とは比較にならないと思いますが、それも4着で、勝ち馬とはさほど差がなかったレース。芝適性がないとは思えませんし、今回の条件である芝1400mなら、この馬の持ち味を活かすことができるんじゃないでしょうか。
―1週前追い切りの動きはいかがだったでしょうか?
併せたテーオーストームが動きましたね。確かにサマリーズ自身も少し動きが重いかな、というところはありますが、これで良くなってくると思います。結果はもちろんですが、桜花賞へ向けて、いいレース内容を期待しています。
◆3月10日(日)中山11R 中山牝馬Sに出走予定の【サンシャイン】について
―前走愛知杯は2着。その振り返りからお願いします。
ハンデ戦で斤量が軽く、先行した馬に有利だった展開にも恵まれたのは確かです。ただ距離を延ばして、結果が出てきたこともありますし、確実に力をつけていってくれているんでしょう。もともと小さい馬体でしたが、徐々に体も大きくなってきましたしね。
―これまで戦ったG1、桜花賞、秋華賞とさほど負けていませんよね。
能力はトップクラスでも十分に通用するものを持っていると思います。秋華賞の後、自己条件のユートピアSでは1番人気に支持していただきながら、6着に負けてしまいましたが、今はマイルの距離では短いんだと思います。
―この中間の調整について教えてください。
小倉大賞典を使うつもりで、調整していたので、乗り込み量は十分です。予定レースが延びる形になりましたが、かえって、馬は更に良くなっています。
(取材・写真:井内利彰)