桜花賞で14番人気ながら、しぶとく伸びて3着に食い込んだ
プリンセスジャックが、樫のタイトルを狙っている。
鞍上の福永は、04年
ダイワエルシエーロ、05年
シーザリオ、そして07年
ローブデコルテでV。現役では武豊と並んで最多タイの3勝を挙げている。
プリンセスジャックについても、女王になる資格は十分に秘めているとの見立てだ。
「2歳時から、今年が勝負だと思っていた。(本質的に1400mがベストだった)
ローブデコルテもそうだったけど、前半をフワッと乗って、うまく遊ばせられれば距離もこなせると思うよ」。決戦の時を心待ちにしている。
大一番に向け、仕上がり面も万全だ。担当の櫻井助手は「桜花賞時よりもはるかにいい状態ですよ」と自信たっぷり。「以前はカイ食いが細くて、馬体を維持することだけで手一杯でした。でも、今はペロッと平らげるようになったので、気を使わずに調教できますね。ガラッとまでは変わらないが、筋肉のつき方が違ってきたと思う」と、成長ぶりに目を細めた。
母ゴールデンジャックは、94年のオークス2着馬。繁殖牝馬として12頭を世に輩出したが、今年3月15日に心不全のため22歳で急死した。大舞台に立つまでに成長した娘が、得意の決め脚で母が届かなかったタイトルを手にする-。そんなドラマがあってもいいだろう。「前走はお母さんみたいな競馬をしようと意識した。今回も同じように、直線勝負にかけるような感じになるんじゃないかな」とユーイチ。持ち味をフルに発揮させ、母娘の悲願へエスコートする。
提供:デイリースポーツ