武豊騎手を背にダービー最終追い切りを行ったキズナ(撮影:井内利彰)
6時15分に武豊騎手を乗せて、調教馬場へ移動したキズナ(栗東・佐々木晶三厩舎)。いつも通り、CWコースを1周して、坂路馬場へ移動というメニューだったが、CWでのキャンターが抜群。ジョッキーの指示を静かに待っている様子を見ていると、完全にキズナと武豊騎手の呼吸が合っている。
追い切りはウォーターパークを3馬身ほど追走するような形でスタート。最初の1Fはゆったりした走りだったが、2F目から少しペースアップ。「残り300mの地点で前に並びかけるように、ジョッキーへ指示した」という佐々木晶三調教師の言葉通り、ちょうどその付近で前に並びかけて、ゴールでは先着。ラスト1F標識手前で加速した際の、微妙な沈んで加速する走りはさすが。4F54.3〜3F39.2〜2F25.5〜1F12.4秒の加速ラップは文句なし。
もちろん、追い切り後の様子も変わりなく、飼葉をしっかりと食べる姿は普段通り。思惑通りに調整できていることが、最終追い切りの内容として表れた、そんな印象を受ける最終追い切りだった。(取材・写真:井内利彰)