朝一番の栗東CWにマルセリーナは姿を現した。梅雨の中休みに差す陽光がGI馬を表す紫のゼッケンを鮮やかに照らす。2角過ぎから加速をはじめると、首を低く下げてしなやかにストライドを伸ばした。6F82秒0-38秒9-12秒5。松田博師は「順調にきているし、このところ真面目に走っているからな」と満足そうにうなずいた。
春シーズンも3戦目を迎え、順当に上向いている。一気に上昇した気温とともに、この2週間ほどで見栄えにも変化が現れてきた。「ようやく冬毛が抜けて、毛ヅヤが良くなったな」と目を細め、11年秋華賞(7着)以来となる2度目の2000mについては「大丈夫やと思っている」と心配はしていない。ヴィクトリアマイルは期待できると踏んだ仕上がりでも、次点で出走できなかった。あの悔しさをもう味わいたくない。復活ののろしを上げる。
叩き2走目のアグネスワルツが栗東CWで上昇ムードを漂わせていた。上がり重点に追われ、6F83秒7-38秒8-1F12秒3と力強く伸びた。前走の都大路Sは8着。「休み明けで道悪だったのに、内容的には悪くありませんでした」と宮本師は振り返る。「暑さに弱いので、季節的に今くらいがギリギリ。(ハンデの)55キロは見込まれたけど、状態の良さで」と変わり身を期待した。
提供:デイリースポーツ