27日、京都競馬場で行われた京阪杯(G3・芝1800m)は、福永祐一騎手騎乗のダイワエルシエーロ(牝3、栗東・松田国英厩舎)が、スタート直後から先頭に立ち、直線半ばで後続を一気に突き放すと、後方待機策から追い込んだカンパニーに1.1/2馬身差をつけて逃げ切った。勝ちタイムは1分46秒3(良)。さらに1.1/4馬身差の3着には中団追走のエアシェイディが入った。1番人気エリモマキシムは10着、2番人気タカラシャーディーは13着に敗れた。
勝ったダイワエルシエーロは、父サンデーサイレンス、母が97年ファンタジーS(G3)を制し、98年桜花賞(G1)で2着に入ったロンドンブリッジ(その父ドクターデヴィアス)という血統。叔父に01年名古屋優駿(交流G3)を制したナリタオンザターフ(牡6、父アフリート)がいる。デビュー2戦目の紅梅S(OP)でスイープトウショウの2着に好走すると、続くクイーンC(G3)で重賞初制覇。桜花賞(G1)は大外18番枠からの発走で7着に敗れたが、オークス(G1)では2角から先頭に立つ積極的な競馬で逃げ切り、G1初制覇を飾った。秋初戦のローズS(G2)では1番人気に支持されたが7着に敗れ、さらに秋華賞(G1)に向けた調整中に体調を崩し、秋華賞、エリザベス女王杯(共にG1)を回避していた。通算成績7戦4勝(重賞3勝)。牝馬の優勝は96年ダンスパートナー以来8年振りで、3歳牝馬の優勝となると、64年ヤマニンルビー、68年ヒロダイコクに続き、史上3頭目となる。
鞍上の福永祐一騎手は、ラインクラフトで制したファンタジーS(G3)に続き、JRA重賞は今年6勝目。管理する松田国英調教師は、キングカメハメハで制した神戸新聞杯(G2)に続き、JRA重賞は今年7勝目。重賞7勝はキングカメハメハとダイワエルシエーロの2頭で挙げている。福永祐一騎手、松田国英調教師ともに、同レース初制覇。