先頭でゴールし小倉2歳王者に輝いたホウライアキコ(左)=小倉競馬場
「第33回小倉2歳S・GIII」(芝1200m)は1日、小倉11Rに15頭で争われ、2番人気の
ホウライアキコ(栗東・南井)が先行策から抜け出して、小倉2歳王者に輝いた。初戦は
スピードの違いで逃げ切ったが、きょうは控える競馬を選択。脚がたまっていたことで、直線でもうひと伸び。逃げ込みを図る1番人気の
ベルカント(2着)を1馬身1/4差かわしてゴールした。勝ちタイムは1分8秒8。さらに、首差の3着には3番人気の
ラブリープラネットが入った。
雨上がりの小倉に軽妙な声が響き渡る。「和田アキコです!ありがとうございました」。昨年の
マイネルエテルネルに続き連覇を飾った和田はインタビューで、馬名の
ホウライアキコをもじってファンの笑いを誘った。
「これ、来週の『アッコにおまかせ!』(TBS系)に取り上げられないかな」と“和田節”は止まらない。これほど冗舌になった理由は、もちろんアキコが強かったからだ。新馬戦がレコード勝ちだっただけに道悪に一抹の不安があったが、課題を完璧に克服。無傷のV2を飾ってみせた。「追ってから、もうワンギアを使ってくれたからね。強かった」とパートナーをたたえた。
3週間の騎乗停止処分が明け、鞍上は今週から復帰した。戦列離脱中は通訳と二人でアイルランドへ渡り、オブライエン厩舎の調教に参加。厩務員のように引き馬もこなし、自分を見つめ直すいいきっかけにもなった。
「最後にいいところを見せられて良かった。これを励みにして、僕も馬も秋にまた結果を出したい」。志を新たにした和田と強いアキコが、次は競馬界の女王の座を目指して、2歳牝馬戦線を闊歩(かっぽ)して行く。
提供:デイリースポーツ