牝馬離れした迫力で美浦Wの一番時計を楽々とたたき出した。ゴールデンナンバーは横山典を背に序盤から猛ラップを刻み、最後も余裕たっぷりに6F77秒6-37秒9-12秒8の超抜タイムをマーク。「速いね。予定より速いけど、まあ夏場に楽をさせたから。いい負荷がかかったはず」。鈴木康師は想像以上の数字に驚きの表情を浮かべつつ、心配無用を強調した。
自己条件戦ではなく、重賞への格上挑戦を決めたのは陣営が素質を評価しているからこそ。重賞5勝馬ダイナフェアリーなど、名牝を手掛けてきた指揮官は「今まで扱ってきた牝馬のなかで、パワーは一番。折り合いさえつけばすごい脚を使うよ」と期待を込める。近6走ではメンバー最速の上がり3Fを5回計時。自慢の末脚で実績馬を一蹴してみせる。
クイーンSで2着に好走したスピードリッパーが、美浦Wで併せ馬を行い、軽快なフットワークを見せた。ハーコット(4歳1000万下)を4Fで2馬身追走。4F52秒1-36秒4-12秒4をマークして、最後は手応え優勢で併入した。鹿戸雄師は「動きは良かったし、復調している」と追い切り内容に満足げ。前走でスランプを脱した感があるだけに、「あのような走りができれば、ここでも期待できる」と楽しみにしていた。
提供:デイリースポーツ