30日、京都競馬場で行われた京都牝馬S(G3・芝1600m)は、藤岡佑介騎手騎乗の4番人気アズマサンダース(牝4、栗東・藤岡健一厩舎)が中団追走から直線外に持ち出すと、先に抜け出した3番人気ウイングレットを3/4馬身差交わして優勝した。勝ちタイムは1分35秒0(良)。さらに3/4馬身差の3着には1番人気エリモピクシーが入り、2番人気ヘヴンリーロマンスは6着に敗れた。
勝ったアズマサンダースは、父サンデーサイレンス、母が94年中山牝馬S(G3)2着のオースミシャイン(その父シンボリルドルフ)という血統。叔母に96年北九州記念(G3)を制したマジックキス(父サンデーサイレンス)がいる。03年のデビュー戦(札幌・芝1200m)を快勝すると、続く札幌2歳S(G3)では8番人気ながら2着に好走した。昨年はチューリップ賞(G3)2着後に臨んだ桜花賞(G1)では、7番人気ながらダンスインザムード(牝4、美浦・藤沢和雄厩舎)の2着に入る。オークス(G1)8着、秋華賞(G1)14着など、秋シーズンは不振が続いていたが、前走の京都金杯(G3)で3着に入り復調の兆しを見せていた。今回の勝利が重賞初制覇で、通算成績11戦2勝。
鞍上の藤岡佑介騎手(18)は、昨年のデビューから9戦目のJRA重賞挑戦で初制覇となった。デビューの昨年は最多勝利新人騎手賞に輝いている。同騎手の父で、管理する藤岡健一調教師も同レース初制覇。JRA重賞は、トップオブワールドで制した昨年のユニコーンS(G3)に続き2勝目。なお、親子関係にある調教師・騎手での重賞制覇は23組目となる。