今年も格上挑戦馬が波乱を演出した。「第51回愛知杯・GIII」(芝2000m)は14日、中京11Rに18頭で行われ、12番人気の
フーラブライド(栗東・木原)が2分2秒1のタイムで重賞初制覇。昨年の
エーシンメンフィスに続き、2年連続で500万下、1000万下を連勝した初めての重賞に挑んだ伏兵が栄冠を手にした。道中は酒井を背にスムーズに中団を追走。直線で2番手から11番人気
ウエスタンレベッカ(5着)が抜け出したが、力強く伸びてかわし去った。なお、3/4馬身差の2着は馬場の中央から差を詰めた14番人気の
キャトルフィーユ、さらに半馬身差の3着は13番人気の
コスモネモシンで上位人気馬は総崩れ。
スマートレイアーは好位から伸び切れずに6着に終わり、1番人気馬は7連敗となった。
年の瀬のラスト中京で、驚がくの特大配当が飛び出した。今年のJRA重賞で最高払戻金となる3連単471万2080円という大波乱の立役者となった。「こんなこともあるんだね。具合も良かったし、ハンデも軽かったからどこまでやれるかなと思っていたが…。びっくりしたよ」と当事者の木原師も目を丸くする。
してやったりの酒井は、右手をスタンドに向けて大きく突き出した。「有力馬と同じポジションから運べたし、斤量差があるから、ここなら大丈夫だと思っていました。芝に変わって3連勝。ガッチリとはまってきた感じですね」と殊勲のジョッキーが笑顔を見せれば、トレーナーも「競馬を覚えてきて、しっかり差せるようになってきた。これからが楽しみだね」とご満悦だ。状態次第だが、次走は年明けの中山金杯(1月5日・中山、芝2000m)を予定。師走から正月へ。勢いに乗るブライドが、年をまたいでも快走を続ける。
提供:デイリースポーツ