後続をあっさり突き放したフェイムゲーム(右)=東京競馬場
ひとまくりで勝負を決めた。「第64回ダイヤモンドS・GIII」(芝3400m)は22日、東京11Rに11頭で争われ、4歳馬のフェイムゲーム(美浦・宗像)が1番人気に応えて完勝。豊富なスタミナを証明し、天皇賞・春(5月4日・京都、芝3200m)の有力候補に躍り出た。スタートのタイミングが合わなかったが、道中は慌てず騒がず最後方で待機。3角手前で外から追い上げを開始すると、一気に加速して残り400mでは早くも先頭に。ラストまで脚勢を保って後続の追い上げをシャットアウトした。勝ちタイムは3分30秒2。1馬身半差の2着には中団から脚を伸ばした5番人気のセイクリッドバレーが入り、重賞ウイナーによるワンツー。さらに3/4馬身の3着には末脚勝負にかけた3番人気のタニノエポレットが入った。
「ゲートで突っかけて出遅れた。馬群が固まったし一気にペースアップすると思った。早めに先頭に立ったらソラを使ってフワフワしたが、きょうは強かったですね」と北村宏は安どの笑み。次週の中山記念出走プランもあったが、強力メンバーがそろう。名より実を取りに行った作戦がズバリ。宗像師は「長く脚を使ってくれた。新たな一面が引き出せたレース。うまく距離を克服してくれましたね」と相好を崩した。
この勝利で天皇賞・春への挑戦権を得た格好だ。今後は福島県のノーザンファーム天栄に放牧。直行で臨む公算が大きい。GIで好勝負するには数段のレベルアップが必要だが、キャリアの浅い4歳馬は伸びしろも十分だ。
提供:デイリースポーツ