5月11日(日)に東京競馬場で行われるNHKマイルカップ(GI・芝1600m)に出走する
ショウナンワダチ(牡3・大竹正博厩舎)について、大竹正博調教師と北村宏司騎手の共同記者会見の様子をお伝えする。
大竹正博調教師
「今日(5/8)は、先週と同じ相手(
ルミニズム/牡3・500万下)と併せ馬をしました。終いをしっかりやるというイメージ通りの追い切りができましたし、相手は元々動くので、最後までしっかり走れて感触はかなり良いですね。ゲートが開くまでやることはまだあります。追い切りだけではなくて、普段の作業の中でもまだ課題は残っていますので、残り少ない時間の中でやれることをやっていきます。
実はこの馬は、入厩した時に人の扶助に対して反応をしなくて、追い切りも動きませんでした。なので、馬の手入れや普段の作業の中で、約束ごとをキッチリ教えながら調教を進めて行きました。時間はかかりましたが、人の方に向き出してから追い切りも動くようになってきました。約束ごとをさらに追及していこうということで、馬を引く時や乗っている時に、扶助に対してしっかり反応させるということをずっとやってきました。それは今も続いていることです。
前走のニュージーランドトロフィー(GII・芝1600m)の2着は、悔しかったのは確かですが、やってきたことがちゃんと実を結んだ競馬でしたし、本番はマイルCだと思っていましたので、あまり悲観はしていません。
スタートがあまり速くないので、今日も追い切りの後にゲート練習をしてきたのですけど、こちらもイメージ通りに進められました。まだ練習しないと出が悪くなる馬だと思いますので、この先もずっと練習をしていかなければならないと考えています。
東京のベゴニア賞(2歳500万・芝1600m1着)では
ロサギガンティアを負かしていますが、向こうの追い出しのタイミングが少し遅かったような気もするので、その分前に出たという印象もありますね。ただ東京は成績も出ている舞台ですので、中山よりは良いでしょう。新馬の時が大外で、ベゴニア賞は内枠でしたから、枠に関しては特に考えていません。
今回はこれまで対戦してきた相手もいますから、ある程度の力関係は把握をしているのですが、新しい相手と戦うのがむしろ楽しみです。ショウナンカンプの産駒ということで、
スピードは相当ありますので、その
スピードと能力をしっかりと生かせる競馬ができればと思っています。応援のほど、よろしくお願いします」
北村宏司騎手
「今日は厩舎から跨って角馬場でほぐした後に馬場に入ったのですが、落ち着いていましたね。先週も乗せてもらったのですが、先週できなかったことや良かったことなど、先生といろいろ話をして、今日に関してはさほど大きなことは指示はされませんでしたが、コンディションを整えるようにということでした。併せた相手は先週と同じ馬で、可能なら前に出るようにという感じでしたが、相手の動きも良かったので、併入する形でゴールしました。先週も良い動きでしたが、今週も変わらず良かったです。追い切り後は、駐立だけですが、ゲート練習をしました。
前走は2着で惜しかったですね。もう少しでした。メンバーは違いますが、朝日杯FS(GI・芝1600m・6着)でうまくいかなかった部分や弱点は、修正されてきたと思います。スタートは相変わらず遅いですが、だいぶ出られるようになりましたし、少し馬を怖がっていたところもだいぶ改善されてきました。デビューから2連勝して良い素質を見せていましたが、使うごとに厩舎でもいろいろ修正してくれて、馬もそれに応えて変わってきてくれたと思います。
東京のベゴニア賞でも
ロサギガンティア相手に良い競馬をしてくれましたし、前回の中山から東京のマイルに替わるのは、良い方に向くでしょう。この舞台なら相手が強くなっても、良いところがあると思います。決め手が発揮できるような競馬をしたいですね。
この馬にはデビューから乗っていますが、ずっと乗せてくださっているという気持ちに応えたいですし、普段からうまくコンタクトも取れていますので、馬を信頼して力を出せるような競馬をしたいです」(取材・写真:佐々木祥恵)