10日、阪神競馬場で行われた桜花賞(G1・芝1600m)は、福永祐一騎手騎乗の2番人気ラインクラフト(牝3、栗東・瀬戸口勉厩舎)が、1番人気シーザリオをアタマ差抑え快勝した。勝ちタイムは昨年の1分33秒6(良)を0.1秒更新する1分33秒5(良)のレースレコード。さらにクビ差の3着には10番人気デアリングハートが入った。
レースはモンローブロンドが前半3f33.8秒のハイペースで逃げる展開。3番手追走のデアリングハートが直線早めに抜け出すも、好位5番手に付けたラインクラフトが直線半ばで先頭に立ってそのまま押し切った。中団追走のシーザリオは直線坂上から追い込むもアタマ差届かず2着まで。大外に持ち出した3番人気エアメサイアは4着、4番人気アンブロワーズは直線失速し14着、後方に控えた5番人気エイシンテンダーは6着に敗れた。
勝ったラインクラフトは、父エンドスウィープ、母マストビーラヴド(その父サンデーサイレンス)という血統。祖母がダイナシュート(父ノーザンテースト、84年京成杯3歳S-G2)で、叔父に今年の高松宮記念(G1)を制したアドマイヤマックス(牡6、栗東・橋田満厩舎、サンデーサイレンス)がいる。昨年はデビュー2戦目のファンタジーS(G3)を圧勝し、阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)では圧倒的1番人気に支持されるも3着に惜敗。今年初戦の前走・フィリーズレビュー(G2)を快勝してここに臨んでいた。通算成績5戦4勝。
鞍上の福永祐一騎手は、自身のJRA・G1初制覇となった98年プリモディーネに続き、桜花賞2勝目。JRA・G1はメイショウボーラーで制した今年のフェブラリーSに続き8勝目。管理する瀬戸口勉調教師は94年オグリローマンに続き桜花賞2勝目。JRA・G1はサニングデールで制した04年高松宮記念に続き10勝目。