半姉にカンナSを勝ったヴァンフレーシュがいるトラストルシファー(撮影:佐々木祥恵)
8月9日(土)に新潟競馬場で行われる新馬戦及び、ダリア賞(2歳OP・芝1400m)に出走予定の各馬について、関係者に取材した。
・新馬
新潟6R 芝1400m
トラストルシファー(牝2・美浦・高橋文雅厩舎 父ステイゴールド 母ティエッチグリーン 母父Kingmambo)
2歳時にカンナS(OP・芝1200m)勝ちのあるヴァンフレーシュ(牝4・美浦・高橋文雅厩舎)の半妹
高橋調教師
「先週出走させる予定でやっていましたので、今週は調整程度の調教でした。姉のヴァンフレーシュ(父サクラバクシンオー)とはタイプが違って、ビュッという瞬発力がありそうです。父がステイゴールドに変わった分、姉より距離の融通もきくと思いますよ。ゲートの出はそんなに速くないので、ゆっくり出てある程度脚をためる形になるかもしれないですね。姉は調教とはガラッと変わった走りをレースで見せてくれましたので、ルシファーも実践でギアをもう一段階上げることができれば、好レースが期待できると思います」
新潟5R 芝1800m
レトロクラシック(牝2・美浦・国枝栄厩舎 父ディープインパクト 母ウェルシュステラ 母父Zafonic)
2009年に函館2歳S(GIII・芝1200m)に優勝したステラリード(牝7)の半妹。
佐藤勝美調教助手
「入厩当初はトモのゆるさがありましたが、1本追うごとに良くなってきました。今週は併せた馬(ホワイトエレガンス)と比べると今ひとつに見えましたが、乗っていた椎本助手は良い感触を得たようです。調教を進めても萎んできませんし、飼い葉も食べていて、順調ですね。来たばかりの頃は、何かあると驚いたり、背中のはまりがもうひとつだったりもしましたが、10日前くらいから良化してきました。初めは1度使ってからかなとも思いましたが、この感じなら初戦から楽しみですね」
・ダリア賞
スペチアーレ(牝2・美浦・矢野英一厩舎)について、矢野調教師。
「デビュー前から器の大きさを感じさせる馬でしたから、今回相手が強くなるのは、問題ないと思います。ただデビュー戦(芝1400m・1着)でもテンションが高かったので、そのあたりが課題ですね。あれ以上、テンションは高くなってほしくないです。血統的には、台風で馬場が悪くなっても問題ないですよ。道悪でも走りがあまり変わらないので、他の馬が苦にするようなら有利でしょう。状態は申し分なく良いですね」
コウソクコーナー(牡2・美浦・畠山吉宏厩舎)について、菅田健太調教助手。
「トビが大きい馬なので、デビュー戦(芝1200m)ではエンジンのかかりが遅かったですが、思ったよりもスンナリと勝ってくれました。前走後も順調に来ているのが何よりですね。トビが大きいので、広いコースに替わるのはプラスですね。1ハロン距離が延びますが、こなしてくれると思います。瞬発力があるタイプではなく、長く脚を使ってくれますね。とにかく元気一杯で乗るのに苦労することもありますね(笑)。今週(8/6)はジョッキー(柴田大知騎手/レースでは内田博幸騎手)が乗って、坂路で強めにやりましたが、調子も良さそうですし楽しみです」
ホワイトエレガンス(牝2・美浦・国枝栄厩舎)について、佐藤勝美調教助手。
「新馬戦(芝1400m)を勝った後は放牧に出て、1か月ほど前に戻ってきました。普段はおっとりしていて、手のかからない馬ですし、どこも痛いところもなく順調です。デビュー当時は、馬場に行くとカッカしていて、ジョッキーもカーッとするところがあると言っていましたが、帰厩してからは落ち着きが出てきましたし、余裕のある走りをしています。新馬戦では前に行って逃げ粘りましたが、先々のことを考えると、中団から競馬をさせたいと思っています。ためていけば切れる脚を使える印象がありますからね」(取材・写真:佐々木祥恵)